ねじ・締結
キー溝・平行キーの寸法と許容差
平行キーの呼び寸法 b×h から、軸と穴(ハブ)のキー溝の幅 b1・b2 と深さ t1・t2 を許容差つきで調べられます(JIS B 1301)。滑動形・普通形・締込み形で幅の公差クラスを切り替え、キーの寸法と適応する軸径(参考)も確認できます。軸径を入れると、呼び寸法の目安と d − t1・d + t2 を出します。
- JIS B 1301:2009
条件
(7×7) のような括弧付きは、新しい設計には使わない呼び寸法です。
入れると、呼び寸法の目安と d − t1・d + t2 を出します。
結果
キー溝 10×8(普通形)・単位 mm
軸の溝
幅 b1
10 N9
0/−0.036
9.964〜10.000
深さ t1
5.0
+0.2/0
穴(ハブ)の溝
幅 b2
10 Js9
±0.018
9.982〜10.018
深さ t2
3.3
+0.2/0
キー(部品)・付表1
- 幅 b(h9)
- 10mm
- 高さ h(h11)
- 8mm
- 面取り c
- 0.40〜0.60mm
- 長さ l の範囲
- 22〜110mm
0/−0.036
0/−0.090
キー溝のそのほか・付表4
- 溝の隅の丸み r1・r2
- 0.25〜0.40mm
- 適応する軸径(参考)
- 30〜38mm
一般用途の目安(付表4 の参考の欄)
JIS B 1301:2009(キー及びキー溝) 付表4 平行キー用のキー溝の形状及び寸法 準拠
JIS B 1301:2009(キー及びキー溝) 付表1 平行キーの形状及び寸法 準拠
計算ロジック
溝の幅・深さは、付表4 の基準寸法に許容差を足して、最小と最大を出しています。
b1 = 10 N9(0/−0.036)→ 9.964〜10.000
b2 = 10 Js9(±0.018)→ 9.982〜10.018
t1 = 5.0(+0.2/0)→ 5.0〜5.2
t2 = 3.3(+0.2/0)→ 3.3〜3.5
軸径 d を入れると、d − t1・d + t2 の計算例もここに出ます。
- b1・t1
- 軸の溝の幅・深さ
- b2・t2
- 穴(ハブ)の溝の幅・深さ
- d
- 軸径
- N9・Js9
- 普通形の幅の公差クラス(付表4 の列)
d − t1・d + t2 は、入れた軸径から t1 を引き、t2 を足したこのサイトの計算値です。
03全サイズの表(普通形)
2×2〜100×50 の32サイズ。行を押すと選べます
単位: mm。軸径は規格の参考の欄です。
| 呼び寸法 b×h | b1 の許容差(N9) | b2 の許容差(Js9) | t1 | t2 | t の許容差 | r1・r2 | 軸径(参考) | キーの面取り c | キーの長さ l |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2×2 | −0.004/−0.029 | ±0.0125 | 1.2 | 1.0 | +0.1/0 | 0.08〜0.16 | 6〜8 | 0.16〜0.25 | 6〜20 |
| 3×3 | −0.004/−0.029 | ±0.0125 | 1.8 | 1.4 | +0.1/0 | 0.08〜0.16 | 8〜10 | 0.16〜0.25 | 6〜36 |
| 4×4 | 0/−0.030 | ±0.015 | 2.5 | 1.8 | +0.1/0 | 0.08〜0.16 | 10〜12 | 0.16〜0.25 | 8〜45 |
| 5×5 | 0/−0.030 | ±0.015 | 3.0 | 2.3 | +0.1/0 | 0.16〜0.25 | 12〜17 | 0.25〜0.40 | 10〜56 |
| 6×6 | 0/−0.030 | ±0.015 | 3.5 | 2.8 | +0.1/0 | 0.16〜0.25 | 17〜22 | 0.25〜0.40 | 14〜70 |
| (7×7) | 0/−0.036 | ±0.018 | 4.0 | 3.3 | +0.2/0 | 0.16〜0.25 | 20〜25 | 0.25〜0.40 | 16〜80 |
| 8×7 | 0/−0.036 | ±0.018 | 4.0 | 3.3 | +0.2/0 | 0.16〜0.25 | 22〜30 | 0.25〜0.40 | 18〜90 |
| 10×8(選択中) | 0/−0.036 | ±0.018 | 5.0 | 3.3 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 30〜38 | 0.40〜0.60 | 22〜110 |
| 12×8 | 0/−0.043 | ±0.0215 | 5.0 | 3.3 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 38〜44 | 0.40〜0.60 | 28〜140 |
| 14×9 | 0/−0.043 | ±0.0215 | 5.5 | 3.8 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 44〜50 | 0.40〜0.60 | 36〜160 |
| (15×10) | 0/−0.043 | ±0.0215 | 5.0 | 5.3 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 50〜55 | 0.40〜0.60 | 40〜180 |
| 16×10 | 0/−0.043 | ±0.0215 | 6.0 | 4.3 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 50〜58 | 0.40〜0.60 | 45〜180 |
| 18×11 | 0/−0.043 | ±0.0215 | 7.0 | 4.4 | +0.2/0 | 0.25〜0.40 | 58〜65 | 0.40〜0.60 | 50〜200 |
| 20×12 | 0/−0.052 | ±0.026 | 7.5 | 4.9 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 65〜75 | 0.60〜0.80 | 56〜220 |
| 22×14 | 0/−0.052 | ±0.026 | 9.0 | 5.4 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 75〜85 | 0.60〜0.80 | 63〜250 |
| (24×16) | 0/−0.052 | ±0.026 | 8.0 | 8.4 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 80〜90 | 0.60〜0.80 | 70〜280 |
| 25×14 | 0/−0.052 | ±0.026 | 9.0 | 5.4 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 85〜95 | 0.60〜0.80 | 70〜280 |
| 28×16 | 0/−0.052 | ±0.026 | 10.0 | 6.4 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 95〜110 | 0.60〜0.80 | 80〜320 |
| 32×18 | 0/−0.062 | ±0.031 | 11.0 | 7.4 | +0.2/0 | 0.40〜0.60 | 110〜130 | 0.60〜0.80 | 90〜360 |
| (35×22) | 0/−0.062 | ±0.031 | 11.0 | 11.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 125〜140 | 1.00〜1.20 | 100〜400 |
| 36×20 | 0/−0.062 | ±0.031 | 12.0 | 8.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 130〜150 | 1.00〜1.20 | — |
| (38×24) | 0/−0.062 | ±0.031 | 12.0 | 12.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 140〜160 | 1.00〜1.20 | — |
| 40×22 | 0/−0.062 | ±0.031 | 13.0 | 9.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 150〜170 | 1.00〜1.20 | — |
| (42×26) | 0/−0.062 | ±0.031 | 13.0 | 13.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 160〜180 | 1.00〜1.20 | — |
| 45×25 | 0/−0.062 | ±0.031 | 15.0 | 10.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 170〜200 | 1.00〜1.20 | — |
| 50×28 | 0/−0.062 | ±0.031 | 17.0 | 11.4 | +0.3/0 | 0.70〜1.00 | 200〜230 | 1.00〜1.20 | — |
| 56×32 | 0/−0.074 | ±0.037 | 20.0 | 12.4 | +0.3/0 | 1.20〜1.60 | 230〜260 | 1.60〜2.00 | — |
| 63×32 | 0/−0.074 | ±0.037 | 20.0 | 12.4 | +0.3/0 | 1.20〜1.60 | 260〜290 | 1.60〜2.00 | — |
| 70×36 | 0/−0.074 | ±0.037 | 22.0 | 14.4 | +0.3/0 | 1.20〜1.60 | 290〜330 | 1.60〜2.00 | — |
| 80×40 | 0/−0.074 | ±0.037 | 25.0 | 15.4 | +0.3/0 | 2.00〜2.50 | 330〜380 | 2.50〜3.00 | — |
| 90×45 | 0/−0.087 | ±0.0435 | 28.0 | 17.4 | +0.3/0 | 2.00〜2.50 | 380〜440 | 2.50〜3.00 | — |
| 100×50 | 0/−0.087 | ±0.0435 | 31.0 | 19.5 | +0.3/0 | 2.00〜2.50 | 440〜500 | 2.50〜3.00 | — |
この数値の確かめ方
キー溝の幅・深さ・隅の丸み・適応する軸径(JIS B 1301:2009 付表4)と、キーの寸法(付表1)の32サイズは、規格票の写しの表と照合して一致しました(2026年10月)。鍋屋バイテック会社・ミスミ・三木プーリの公開資料とも見比べ、サイトの値の誤りは見つかっていません。
照合の中身を見る
規格票の写しとの照合
JIS B 1301:2009 の付表4(平行キー用のキー溝の形状及び寸法)の576欄と、付表1(平行キーの形状及び寸法)の352欄を照合しました。2×2〜100×50 の32サイズで、括弧付きの6サイズを含みます。
表は拡大の仕方を変えて2回、別々に読み取り、928欄と結合したセルの範囲141件をプログラムで突き合わせました。食い違いは0件です。規格は 1996年版に追補1(2009)を加えたもので、追補1 で付表1・付表4 は変わっていません。
結合の種類(滑動形・普通形・締込み形)の説明は、本文 5. の表2 から書いています。表2 も2回、別々に読み取り、表の中身と注の記号の位置に食い違いはありませんでした。断面図で穴(ハブ)を上、軸を下に描く向きも、付表4 の図と同じであることを確かめています。
照合に使ったのは、インターネットで公開されている規格票の写しです。日本産業標準調査会(JISC)が公開しているものではなく、JISC の JIS 検索や購入した規格票での照合は、まだ行っていません。
メーカー・業界団体の資料との見比べ(2026年10月11日)
JIS B 1301(キー・キー溝): 一致(ミスミの括弧付き6行の t2 は資料側の誤り)
鍋屋バイテック会社「キー及びキー溝」(1996年版の抜粋と明記)、ミスミ「Machine Keys and Key Grooves」(1996年版の抜粋と明記)、三木プーリ「Dimensions and Tolerances for Parallel Keys and Keyways」(1996年版の表)
見比べた範囲: 付表4 は全32行(36×20 以上はミスミだけ)、付表1 は 2×2〜32×18 の b・h・許容差・c(l は鍋屋バイテック会社だけ)
ミスミの資料の括弧付き6サイズの t2 は資料側の誤り(t1 + t2 がキーの高さ h と同じになり、キーの上のすきまが無くなる値)で、サイトの値は直していません。
各社が公開している資料と見比べたもので、各社がこのサイトを確認・推奨しているものではありません。
自動テストで確かめていること
- 照合した印刷どおりの値(付表4 の576欄・付表1 の352欄)と、サイトのデータが全欄で同じこと
- 同じ行で、H9・N9・P9 の幅、Js9 の2倍、キーの幅 b の h9 の幅が同じで、D10 の幅はそれより大きいこと
- 全サイズで t1 + t2 がキーの高さ h より 0.2〜0.5 mm 大きいこと(キーの上にすきまが残る)
- 括弧の無い行の適応する軸径が、切れ目なく 6〜500 mm を覆うこと
- はめあい(JIS B 0401-1:2016)の値から計算した H9・D10・N9・JS9・P9・h9・h11 の許容差と、付表4・付表1 の416欄が同じこと
規格の値ではないもの・未確認のもの
適応する軸径は規格の参考の欄で、軸径から呼び寸法を探すときの目安としてだけ使っています。範囲の境目の軸径では、当てはまる呼び寸法をすべて出します。d − t1・d + t2 は、入れた軸径から t1 を引き、t2 を足したこのサイトの計算値で、軸径や t1・t2 の許容差を含みません。
「括弧付きの呼び寸法は新しい設計には使わない」「適応する軸径は一般用途の目安」は、付表の備考と注を言い換えたものです。結合の種類の説明にある「選択はめあいが要る」も、表2 の注から取った。これらの注と備考は写しの画像では読めず、ページの文字で確かめました(画像とは照合していません)。
生成AI の使い方
規格票の写しの読み取り・照合と、プログラムの作成は生成AI(Claude)で行いました。表の読み取りは2回、別々に行って比べ、判定はすべて一致しています。公開資料との見比べも生成AI で行い、食い違った値は資料を開き直して確かめました。
自分で確かめるには
規格原文は、日本産業標準調査会(JISC)(新しいタブで開く)の JIS 検索で閲覧できます。このツールの値は、JIS B 1301 の表2・付表1・付表4で確かめられます。
サイト全体の確かめ方と未確認の項目は、編集方針・データの確認方法にまとめています。
解説・よくある質問
滑動形・普通形・締込み形で何が変わる?
3つは、軸と穴(ハブ)をキーでどう結合するかの違いです(表2 キーによる軸・ハブの結合)。滑動形は、軸と穴が軸の方向に互いに滑って動ける結合。普通形は、軸に固定したキーに穴をはめ込む結合です。締込み形は、軸に固定したキーに穴を締め込む結合。組み付けた軸と穴の間にキーを打ち込む結合も、締込み形に入ります。普通形と、締込み形のうち締め込む方には、選択はめあいが要る(表2 の注)。
寸法の表で変わるのは、キー溝の幅 b1・b2 の公差クラスです(付表4)。深さ t1・t2 と、キーの寸法は変わりません。
滑動形は軸の溝が H9・穴の溝が D10、普通形は軸の溝が N9・穴の溝が Js9。締込み形は、軸・穴の溝とも P9 です。
10×8 の軸の溝の幅なら、滑動形 10 H9(+0.036/0)、普通形 10 N9(0/−0.036)、締込み形 10 P9(−0.015/−0.051)。
t1・t2 はどこから測る?
どちらも、キーの中心線の上で軸の外周を通る線から測ります。t1 は軸の溝の深さで、その線から軸の中へ。t2 は穴(ハブ)の溝の深さで、同じ線から穴の側へ測ります(付表4 の図)。
10×8 なら t1 = 5.0、t2 = 3.3 mm で、許容差はどちらも +0.2/0。t1 + t2(8.3 mm)はキーの高さ h(8 mm)より大きく、キーの上にすきまが残ります。
軸径 d を入れると、d − t1 と d + t2 も計算します。d − t1 は軸の溝の底から反対側の外周まで、d + t2 は穴の溝の底から反対側の内周までの寸法です。例えば d = 30 では、d − t1 が 25.0、d + t2 が 33.3 になる(軸径 30 で計算)。軸径や t1・t2 の許容差を含めない、このサイトの計算値です。
軸径から呼び寸法を選ぶには?
付表4 の「適応する軸径」は規格の参考の欄で、一般用途の目安です。軸径を入れると、その範囲に入る呼び寸法を目安として出します(6〜500 mm)。ツールは自動では切り替えないので、候補を押して選びます。
範囲は「30〜38」「38〜44」のように、境目の値を前後の行で共有しています。境目の軸径では候補が2つ以上出ます(例: 38 mm は 10×8・12×8、50 mm は 14×9・16×10・(15×10))。
(7×7)・(15×10)・(24×16)・(35×22)・(38×24)・(42×26) の括弧付きの呼び寸法は、新しい設計には使いません(付表の備考)。候補では後ろに並べています。
Js9 と JS9 は違う?
同じものです。JIS B 1301 の付表4 は普通形の穴の溝の幅を「Js9」と印刷していて、このツールもその書き方にしています。はめあいの規格(JIS B 0401)では JS9 と書きます。
Js9 の許容差は基準寸法の上下に同じ大きさで、上から下までの幅は同じ行の H9・N9・P9 と同じです(10×8 なら ±0.018、H9 は +0.036/0)。
付表4 の幅の許容差(H9・D10・N9・Js9・P9)は、JIS B 0401 から計算した値と全32行で一致しています(はめあい公差で 10 mm の JS9 を見る)。
こう配キー・半月キーは?
このツールは平行キー(付表1・付表4、2×2〜100×50)だけを扱っています。こう配キー・半月キーとそのキー溝(付表2・付表3・付表5・付表6)は載せていません。