このサイトの計算式
六角ボルトの長さ(首下長さ)は、締め付けるものの厚さに、ナットの高さと突き出しを足して求めています。
L = t1 + t2 + G + n × W + m + k × P
- t1・t2: フランジの厚さ(JIS B 2220 の表。平面座 RF では座の高さを含む)
- G: ガスケットの厚さ(ツールの既定は 3 mm)
- n × W: 平座金の枚数 × 厚さ(JIS B 1256 並形)
- m: ナットの高さ(JIS本体はスタイル1 の最大、旧JIS は附属書JA 1種)
- k × P: ナットからの突き出し(山数 × 並目ピッチ。既定は 3 山)
求めた長さを 5 mm 刻み、または JIS B 1180 の呼び長さの系列(70 mm までは 5 mm、80〜160 mm は 10 mm、それより長いと 20 mm 刻み)に切り上げます。スタッドボルト(両ナット)は m と k × P を2つ分足します。
JIS B 2220:2012(鋼製管フランジ) 表14・表15・表17・表18(フランジの寸法)・表13 ガスケット座の寸法・表22 フランジの寸法許容差 準拠
JIS B 1181:2014(六角ナット) 表3・表4 六角ナット・スタイル1、附属書JA 表JA.9 六角ナット・上 のナットの高さ
JIS B 1256:2008(平座金) 表7・表8 並形・部品等級A の座金の厚さ
JIS B 1180:2014(六角ボルト) 表3 の呼び長さの系列
JIS B 0205-2:2001(一般用メートルねじ-第2部:全体系) の並目ピッチ
計算例
例1: JIS 10K 50A(M16・厚さ 16 mm)、ツールの既定の条件
ガスケット 3 mm・JIS本体ナット・座金なし・突き出し 3 山。5 mm 刻みに切り上げて M16 × 60。
16 + 16 + 3 + 14.8 + 3 × 2 = 55.8 mm
例2: 同じ 10K 50A で、ナットとガスケットが違う場合
旧JIS 1種のナット・ガスケット 1.5 mm にすると M16 × 55。条件が2つ違うだけで、例1 より 5 mm 短くなります。
16 + 16 + 1.5 + 13 + 3 × 2 = 52.5 mm
例3: JIS 10K 150A(M20・厚さ 22 mm)、丸め方の違い
既定の条件で、5 mm 刻みなら 75 mm、JIS の呼び長さの系列なら 80 mm です。系列には 75 mm が無く、70 mm の次が 80 mm のためです。
22 + 22 + 3 + 18 + 3 × 2.5 = 72.5 mm
長さが変わる条件
例1(10K 50A・M16、必要長さ 55.8 mm)から、条件を1つ変えたときの必要長さの変化です。
| 変える条件 | 変化 |
|---|---|
| ガスケットを 3 → 1.5 mm にする | −1.5 mm |
| ナットを JIS本体 → 旧JIS 1種にする(高さ 14.8 → 13 mm) | −1.8 mm |
| 平座金を片側・両側に入れる(厚さ 3 mm) | +3・+6 mm |
| 突き出しを1山増やす(ピッチ 2 mm) | +2 mm |
| 2枚とも座の高さ f(2 mm)を含まない厚さで計算する | −4 mm |
| 2枚とも厚さが許容差の上限(+1.5 mm) | +3 mm |
1つずつは数 mm でも、重なると切り上げた長さが1サイズ変わります(例1 と 例2)。
JIS B 2220 の平面座(RF)のフランジでは、表の厚さ t は座の高さ f を含みます(表13 ガスケット座の寸法の図。表22 フランジの寸法許容差の厚さの許容差も、RF は t − f に対して決められています)。座を含まない厚さを使う資料と比べるときは、この差に注意してください。
厚さの許容差はプラス側だけなので、実物のフランジは表の t より厚いことがあります。突き出しには余裕を見ておくと安心です(目安)。
メーカーの表と比べるときの確認点
- ガスケットの厚さを何 mm で計算しているか
- ナットは JIS本体か旧JIS か(高さが違う)
- 平座金を入れているか(片側・両側)
- ナットからの突き出しを何山(何 mm)見ているか
- フランジの厚さに座の高さを含めているか
- 長さをどの系列に丸めているか(在庫の長さを含む)
表の注記に前提が書かれていれば、その条件をフランジ&ボルト長さのツールの「詳細条件」に入れると、同じ条件で比べられます。相手がバルブなどで厚さが違うときは「相手側フランジの厚さ」に入れます。