設計・換算
幾何公差の記号の一覧
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- JIS B 0021:1998
- JIS B 0022:1984
- JIS B 0419:1991
計算ツール
幾何公差の記号と公差記入枠の読み方
特性・公差値・φ・データム・Ⓜ などの付加記号を選ぶと、公差記入枠の図と読み方の文を出します。公差域の形と、データムが要るかも示す。
特性の記号・公差値・データムの区画に分けた枠に、選んだ記号と文字を書き込みます。
幾何特性の記号(表1・19行)
名前を押すと、その特性の公差記入枠を組み立てるツールが開きます。
形状公差
真直度表1・18.1
線や軸線がどれだけまっすぐか。表面の線なら平行な2直線(または2平面)の間、φ を付ければ軸線が直径 t の円筒の中に入ることを求める。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 平行二直線・平行二平面・円筒
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
平面度表1・18.2
面がどれだけ平らか。面全体が間隔 t の平行な2平面の間に入ることを求める。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 平行二平面
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
真円度表1・18.3
軸や穴の横断面の輪郭が、どれだけ真円に近いか。各断面で、同じ中心の2つの円(半径の差 t)の間に入ることを求める。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 同軸の二つの円
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
円筒度表1・18.4
円筒面全体の形の狂い(丸さ・まっすぐさ・テーパをまとめたもの)。同じ軸の2つの円筒(半径の差 t)の間に入ることを求める。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 同軸の二つの円筒
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は規定しない
線の輪郭度(データムなし)表1・18.5
断面の輪郭線が、理論的に正確な寸法で決めた形からどれだけずれてよいか。正しい形の線の上に中心を置いた直径 t の円が描く2本の包絡線の間に入ることを求める。データムを付けない(形状)か、付ける(姿勢・位置)かで表1 の区分が変わる。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 直径 t の円の二つの包絡線
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
面の輪郭度(データムなし)表1・18.7
曲面などの面が、理論的に正確な寸法で決めた形からどれだけずれてよいか。正しい形の面の上に中心を置いた直径 t の球が描く2つの包絡面の間に入ることを求める。データムの有無で区分が変わるのは線の輪郭度と同じ。
- データム指示
- 否
- 公差域の形
- 直径 t の球の二つの包絡面
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
姿勢公差
平行度表1・18.9
データムに対して平行からどれだけ狂ってよいか。データムに平行な間隔 t の2平面(線要素なら2直線)の間、φ を付ければデータムに平行な直径 t の円筒の中に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 平行二平面・互いに直角な二対の平行二平面・円筒・平行二直線
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
直角度表1・18.10
データムに対して直角からどれだけ狂ってよいか。データムに直角な間隔 t の2平面の間、φ を付ければデータムに直角な直径 t の円筒の中に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 平行二平面・互いに直角な二対の平行二平面・円筒
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
傾斜度表1・18.11
データムに対して、枠で囲んだ角度(理論的に正確な角度)からどれだけ狂ってよいか。その角度で傾いた間隔 t の2平面の間、φ を付ければ直径 t の円筒の中に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 平行二平面・円筒
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
線の輪郭度(データムあり)表1・18.6
線の輪郭度にデータムを付けたもの。正しい形の位置・向きをデータムに対して決めます。表1 では姿勢公差にも位置公差にも載っています。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 直径 t の円の二つの包絡線
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
面の輪郭度(データムあり)表1・18.8
面の輪郭度にデータムを付けたもの。正しい形の位置・向きをデータムに対して決めます。表1 では姿勢公差にも位置公差にも載っています。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 直径 t の球の二つの包絡面
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
位置公差
位置度表1・18.12
理論的に正確な寸法で決めた位置から、点・軸線・面がどれだけずれてよいか。穴の位置の指示によく使う。φ を付けると直径 t の円筒、Sφ なら直径 t の球、何も付けなければ間隔 t の平行な2直線・2平面になる。
- データム指示
- 要・否
- 公差域の形
- 球・平行二直線・互いに直角な二対の平行二平面・円筒・平行二平面
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
同心度(中心点に対して)表1・18.13
断面の中心点が、データムの中心点からどれだけずれてよいか。各断面で、データムの中心を中心とする直径 t の円の中に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 円
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 に記載なし
同軸度(軸線に対して)表1・18.13
軸線が、データムの軸直線からどれだけずれてよいか。データムの軸直線を軸とする直径 t の円筒の中に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 円筒
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は規定しない
対称度表1・18.14
中心平面(溝やキー溝の中心など)が、データムの中心平面に対してどれだけ片寄ってよいか。データムに対称な間隔 t の2平面の間に入ることを求める。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 平行二平面
- 普通幾何公差
- 普通幾何公差の対象
線の輪郭度(データムあり)表1・18.6
線の輪郭度にデータムを付けたもの。正しい形の位置・向きをデータムに対して決めます。表1 では姿勢公差にも位置公差にも載っています。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 直径 t の円の二つの包絡線
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
面の輪郭度(データムあり)表1・18.8
面の輪郭度にデータムを付けたもの。正しい形の位置・向きをデータムに対して決めます。表1 では姿勢公差にも位置公差にも載っています。
- データム指示
- 要
- 公差域の形
- 直径 t の球の二つの包絡面
- 普通幾何公差
- JIS B 0419 は適用しない
振れ公差
JIS B 0021:1998(製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式) 表1 幾何特性に用いる記号・18. 公差域の定義 準拠
JIS B 0419:1991(普通公差―第2部:個々に公差の指示がない形体に対する幾何公差) 2.・5.(普通幾何公差を当てる特性) 準拠
付加記号(表2・11行)
公差付き形体指示表2・7.
公差記入枠から指示線を引き出し、矢の先を公差を指示する形体(外形線・その延長線・寸法線の延長)に当てる。
データム指示表2・9.
データムにする形体に三角記号を付け、正方形の枠に入れた大文字(データム文字)と結ぶ。三角記号は塗りつぶしでも白抜きでもよく、意味は同じ(9.1)。
データムターゲット表2・JIS B 0022
データムを設定するために、加工・測定の治具を当てる点・線・領域を指示する記入枠。円を横線で上下に分け、上に領域の大きさ(例 φ2)、下にデータム文字と番号(例 A1)を書く。
理論的に正確な寸法表2・11.
位置度・輪郭度・傾斜度で、正しい位置・姿勢・輪郭を決める寸法。公差を付けず、長方形の枠で囲む(11.)。ばらつきは枠の数字ではなく幾何公差の側で決まる。
突出公差域表2・13.
公差域を、形体の外へ突き出した部分(ねじ穴にはめる相手の部品の長さなど)にとる指示。枠の中では公差値の後に Ⓟ、図では突出長さの数字の前に Ⓟ を書き、突出部は細い二点鎖線で描く(図46、JIS B 0029 4.)。
- 置く所
- 公差値の後
最大実体公差方式表2・14.
穴が大きめ・軸が細めに仕上がる(最大実体の状態から離れる)ほど、その分だけ幾何公差を大きくしてよいとする指示。公差値の後、データム文字の後、またはその両方に Ⓜ を置く(14.・図47〜図49)。
- 置く所
- 公差値の後かデータム文字の後(両方に付けてもよい)
最小実体公差方式表2・15.
最小実体の状態(穴が最大・軸が最小)から離れるほど幾何公差を大きくしてよいとする指示。置き方は Ⓜ と同じ(15.・図50〜図52)。
- 置く所
- 公差値の後かデータム文字の後(両方に付けてもよい)
自由状態(非剛性部品)表2・16.
薄板やゴムなど、拘束を外すと形が変わる部品(非剛性部品)で、拘束しない状態での幾何公差であることを示す。公差値の後に Ⓕ を置く(16.・図53・図54)。
- 置く所
- 公差値の後
全周(輪郭度)表2・10.1
輪郭度を、断面の外形のすべて(または境界の表面すべて)に当てるときに、指示線の折れ目に小さい円を付ける。部品のすべての面ではなく、輪郭度を指示した面だけに当たる(10.1)。
包絡の条件表2・JIS B 0420-1:2016 3.12
寸法を指示した単独の形体(円筒面や向かい合う2平面)が、最大実体寸法の完全な形の包絡面を超えてはならないとする条件。寸法公差の後に Ⓔ を付ける。
- 今の定義
- JIS B 0420-1:2016 の 3.12。B 0021 の表2 の参照(JIS B 0024)は、1998年当時の版です
- このサイト
- 公差記入枠の記号ではないので、ツールでは描きません
共通公差域表2・8.5
離れた複数の形体に、1つの公差域をまとめて当てる指示。枠の中の公差値の後に CZ と書く(丸で囲まない。8.5・図25)。CZ が無ければ、同じ値でも公差域は形体ごとに別(8.4・図24)。
- 置く所
- 公差値の後
JIS B 0021:1998(製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式) 表2 付加記号・7.〜16. 準拠
データムの書き方
データムは、公差記入枠の公差値より右の区画に書きます。1つの形体で決めるデータムは大文字1字、2つの形体で決める共通データムはハイフンで結んだ2字を1区画に書く。データム系は優先順位の高い順に左から並べ、アルファベット順には並べ替えません(9.4、JIS B 0022 の 5.2)。
JIS B 0021:1998(製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式) 9.1〜9.4 準拠
JIS B 0022:1984(幾何公差のためのデータム) 4.・5.2 準拠
一覧の見方と注意
- 記号の図は、規格票の図を見て描き直したものです。記号の大きさ・線の太さの数値は規格の本文に無く、規格票の写しの図から測った比で描いています。全振れの矢は、表1 の図に合わせて 45° で描きました。
- 線の輪郭度と面の輪郭度は、表1 では形状・姿勢・位置の3つの区分に載ります。データムを付けなければ形状公差、付ければ姿勢公差か位置公差です。
- 「公差域の形」は、18. の公差域の説明から拾ったものです。φ を付けた円筒・円と、Sφ を付けた球は、規格の例で φ・Sφ が使われている特性だけに出ます。
- 「普通幾何公差」は、図面に個別の枠が無い形体に当たる JIS B 0419 の扱いです。値は普通公差のツールで見られます。