サクッとJIS機械設計・配管計算ツール

設計・換算

普通公差(JIS B 0405)

寸法を入れると、JIS B 0405 の普通公差(精級 f・中級 m・粗級 c・極粗級 v)の許容差と上下の寸法を求めます。面取り・角度の普通公差も確認できます。

  • JIS B 0405:1991
01

条件

寸法の種類

穴位置・外形・段差・円弧の半径など、ふつうの長さ寸法。

mm
公差等級

図面の表題欄の指示(JIS B 0405-m の「m」など)に合わせます。

02

結果

普通公差(中級 m)

±0.3mm

50 mm → 49.7 〜 50.3 mm(区分: 30 を超え 120 以下)
最大(上の寸法)
50.3mm
最小(下の寸法)
49.7mm

全等級(50 mm)

タップすると、その等級を選べます。

図面の注記(表題欄の中か、その近くに書く)

JIS B 0405-m

長さ・面取り・角度に、同じ等級の普通公差が適用されます。規格の例は「JIS B 0405-m」の形で、「普通公差 JIS B 0405-m」と書くことも多いです。

JIS B 0405:1991(普通公差-第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差) 表1 面取り部分を除く長さ寸法に対する許容差 準拠(ISO 2768-1:1989 と同じ値)

計算ロジック

寸法が入る区分を表から探し、等級の許容差を読みます。区分は「〜を超え〜以下」で、上端の値はその区分に含みます(3 mm ちょうどは「0.5 以上 3 以下」)。

最大 = 寸法 + 許容差

最小 = 寸法 − 許容差

例: 50 + 0.3 = 50.3 mm

50 − 0.3 = 49.7 mm

上下の寸法は、入力した寸法と許容差のうち小数点以下の桁が多い方にそろえて表示します。

f
精級
m
中級
c
粗級
v
極粗級
—
その区分には許容差の規定なし

0.5 mm 未満の長さ寸法・面取り部分の寸法は普通公差の対象外で、寸法のあとに許容差を個々に指示します(表1・表2 の注)。長さ寸法の表(表1)は 4000 mm までです。

03

普通公差の表(JIS B 0405)

単位: mm(角度の許容差は度・分)。区分の「30超〜120」は「30 を超え 120 以下」、「〜10」は「10 以下」、「6超」は「6 を超えるもの」の意味です。入力した寸法の区分の行と、選んだ等級を強調しています。

長さ寸法(面取り部分を除く)(表1)

普通公差 長さ寸法(面取り部分を除く)の許容差
寸法の区分f精級m中級c粗級v極粗級
0.5〜3±0.05±0.1±0.2—
3超〜6±0.05±0.1±0.3±0.5
6超〜30±0.1±0.2±0.5±1
30超〜120(該当)±0.15±0.3±0.8±1.5
120超〜400±0.2±0.5±1.2±2.5
400超〜1000±0.3±0.8±2±4
1000超〜2000±0.5±1.2±3±6
2000超〜4000—±2±4±8

面取り部分の長さ寸法(かどの丸み・面取り)(表2)

普通公差 面取り部分の長さ寸法(かどの丸み・面取り)の許容差
寸法の区分f精級m中級c粗級v極粗級
0.5〜3±0.2±0.2±0.4±0.4
3超〜6±0.5±0.5±1±1
6超±1±1±2±2

角度寸法(表3)

普通公差 角度寸法の許容差
短い方の辺f精級m中級c粗級v極粗級
〜10±1°±1°±1°30′±3°
10超〜50±0°30′±0°30′±1°±2°
50超〜120±0°20′±0°20′±0°30′±1°
120超〜400±0°10′±0°10′±0°15′±0°30′
400超±0°5′±0°5′±0°10′±0°20′

JIS B 0405:1991(普通公差-第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差) 表1・表2・表3 準拠(ISO 2768-1:1989 と同じ値)

解説・よくある質問

普通公差とは?

図面で寸法ごとに公差(±0.1 など)を書いていない寸法に、まとめて適用する許容差です。JIS B 0405 では、長さ寸法(表1)・面取り部分の長さ寸法(表2)・角度寸法(表3)について、精級 f・中級 m・粗級 c・極粗級 v の4つの等級で決められています。金属の除去加工(削り加工)や板金成形で作る部品の寸法が対象で、金属以外の材料に使ってもよいとされています。

図面にはどう書く?

表題欄の中か、その付近に、規格番号と等級を「JIS B 0405-m」のように書きます(JIS B 0405 の 5. 図面上の指示)。「普通公差 JIS B 0405-m」と書くことも多いです。ISO の図面では「ISO 2768-m」です。

幾何公差(真直度・直角度など)の普通公差は別の規格(JIS B 0419)で、「JIS B 0419-mK」のように長さの等級と組み合わせて書くことがあります。このツールは JIS B 0405 の長さ・角度だけを扱っています。

中級 m で 100 mm の普通公差は?

100 mm は「30 を超え 120 以下」の区分で、中級 m は ±0.3 mm。つまり 99.7 〜 100.3 mm です(100 mm で計算)。

同じ 100 mm でも、精級 f なら ±0.15、粗級 c なら ±0.8 mm です。

3 mm ちょうどはどの区分?

区分は「〜を超え〜以下」なので、3 mm ちょうどは「0.5 以上 3 以下」に入ります(中級 m で ±0.1 mm)。6・30・120 mm なども同じく、小さい方の区分です。

0.5 mm より小さい寸法は?

0.5 mm 未満の長さ寸法・面取り部分の寸法には普通公差の表を使わず、寸法のあとに許容差を個々に指示します(表1・表2 の注)。また、長さ寸法の表(表1)では、精級 f の 2000 mm を超える寸法と、極粗級 v の 3 mm 以下の寸法に値がありません(「—」)。面取り部分の表(表2)には「—」はなく、極粗級 v の 3 mm 以下も ±0.4 mm です。

面取り(C1)や丸み(R2)の普通公差は?

かどの面取り・かどの丸みの寸法は、長さ寸法とは別の表(表2)を使います。中級 m なら C1 は ±0.2 mm、R5 は ±0.5 mm(C1 で計算)。

かどの丸みではない円弧の半径(R50 など)は、長さ寸法の表(表1)を使います。中級 m の R50 なら ±0.3 mm です。

角度の普通公差は何で決まる?

角度をはさむ2辺のうち、短い方の辺の長さで決まります。例えば中級 m で短い方の辺が 30 mm なら ±0°30′、200 mm なら ±0°10′です(90°・短辺 30 mm で計算)。

角度の数値が書かれていない直角(90°)も、図面に JIS B 0419 の指示がなければこの表の対象です。「JIS B 0419-mK」のように JIS B 0419 も指示されているときは、その直角には JIS B 0405 の角度の普通公差は使わず、JIS B 0419 の直角度の普通公差によります(JIS B 0419:1991 の 6.1)。

ISO 2768 との関係は?

JIS B 0405 は ISO 2768-1(1989年 第1版)を、技術的内容を変更せずに翻訳した規格で、許容差の値は同じです。海外の図面の「ISO 2768-m」も、このツールの中級 m の値で確認できます。

普通公差を使わない寸法は?

JIS B 0405 の適用範囲では、次の寸法は対象外です。ほかの普通公差の規格がある寸法(鋳造品の JIS B 0403 など)、括弧の中に書いた参考寸法、長方形の枠で囲んだ理論的に正しい寸法。

はめあい(H7・g6 など)の公差は?

穴と軸のはめあいの公差は、普通公差とは別の規格(JIS B 0401)で決められています。このツールでは扱っていません。

数値の作り方と確認の状況は編集方針・データの確認方法にまとめています。