サクッとJIS機械設計・配管計算ツール

ねじ・締結

ねじの判別(実測から)

ノギスで測った径とピッチ(山数)から、メートルねじ・管用テーパねじ(R・Rc)・管用平行ねじ(G)のどれかを候補付きで判別します。

  • JIS B 0205-2:2001
  • JIS B 0209-1:2001
  • JIS B 0203:1999
  • JIS B 0202:1999
01

測った値

ねじの種類

ボルト・管・継手のおすのねじ部

mm

ノギスの外側ジョウで、ねじ山の頂どうしを測ります(先端の面取りは避ける)。

例を入れる

ピッチの入れ方

山頂を n 個数え、最初と最後の山頂の距離 L をノギスで測ります。ゲージが無くても測れます。

個
mm

P = L ÷ (n − 1) 山頂11個なら10ピッチ分

テーパか平行かを確かめる(任意)開く

上の外径とは別の位置でもう一度外径を測り、2か所の間隔を入れます。テーパねじ(R)なら間隔 x に対して x/16(10 mm で 0.625 mm)違います。

mm
mm
02

候補

判別結果

—

測った径を入れると、近い規格ねじを順に表示します。

JIS B 0205-2:2001(一般用メートルねじ-第2部:全体系) 表2 呼び径及びピッチの選択 (メートルねじ)

JIS B 0203:1999(管用テーパねじ) 付表1 の基準寸法・基準の長さ・有効ねじ部の長さから計算(R・Rc・Rp)

JIS B 0202:1999(管用平行ねじ) 付表1 の基準寸法(G)

判別の方法

候補ごとに、実測の径が入るはずの範囲を、規格の寸法とテーパ 1/16 から求めます。

メートルねじ・G: 呼び径(外径) d

R: 管端 d − a ÷ 16 〜 有効ねじ部の端 d + (ℓ − a) ÷ 16

範囲に入れば径の差は 0、外れたら近い方の端との差です。径の差とピッチの差を、それぞれの目安で割って2乗して足した点数が小さい順に並べます。

点数 = (径の差 ÷ (0.1 + 0.01 × 基準径))²
+ (ピッチの差 ÷ (0.02 × P))²

目安(0.1 mm + 1%、ピッチの 2%)は、ノギスの読み取り・ねじの公差・摩耗を見込んだこのサイトの想定で、規格の値ではありません。2か所の外径でテーパ・平行を判定したときは、形が合わない候補に 25 点を足します。点数 4 以下を「よく合う」、16 以下を「近い」としています。いちばん近い候補が「よく合う」でないとき、または「よく合う」でもピッチの差が 3% を超えるとき(これもこのサイトの目安)は、インチねじの可能性を知らせます。

d
外径の基準寸法(管用ねじは基準径の位置)
a
基準の長さ(管端〜基準径の位置)
ℓ
R の有効ねじ部の最小長さ(管端から)
P
候補のピッチ
03

測り方のコツ

ピッチは10ピッチ以上で測る

山頂を11個数え、最初と最後の山頂の距離を測って10で割ります。1ピッチでは見分けにくいピッチも、10ピッチ分の長さ(下の表・mm)なら差がはっきりします。

紛らわしいピッチの10ピッチ分の長さ [mm]
管用ねじ10ピッチ近いメートルねじ
28山9.07P0.8 → 8.00P1 → 10.00
19山13.37P1.25 → 12.50P1.5 → 15.00
14山18.14P1.75 → 17.50P2 → 20.00
11山23.09P2 → 20.00P2.5 → 25.00

テーパか平行かは2か所で測る

外径を x mm 離れた2か所で測ります。テーパねじ(R)は x/16 違い、10 mm 離せば 0.625 mm の差になります。同じ値なら平行ねじ(G・メートルねじ)です。R は管端がいちばん細くなります。

対象のねじ

メートルねじ(M1〜M68 の並目・細目)と管用ねじ(R・Rc・Rp・G の 1/16〜6)です。インチねじ(ユニファイ UNC・UNF、ウイット)には対応していません。どの候補とも合わないときは、これらの可能性があります。

解説・よくある質問

ノギスで測ったら外径 約20.4 mm。M20 と R1/2(PT1/2)のどちら?

径だけでは決められません。R1/2 はテーパねじで、管端の外径は 20.955 − 8.16 ÷ 16 = 20.445 mm(計算値)と、M20 の呼び径 20 mm にとても近くなります。

見分けるのはピッチです。R1/2 は 14山(P 1.814 mm)、M20 の並目は P 2.5 mm です。この例で判別する

ねじのピッチ(山数)はどうやって測る?

ピッチゲージが無くても、ノギスで測れます。山頂を n 個数え、最初と最後の山頂の距離 L を測ると、ピッチ P = L ÷ (n − 1)、山数(25.4mm あたり)= 25.4 ÷ P です。

例: 山頂 11 個で L = 18.14 mm なら、P = 18.14 ÷ 10 = 1.814 mm、山数は 14.0山 です。10ピッチ分を測れば、1ピッチの読み取りの誤差が 1/10 になります。14山と P1.75(M12)の違いも、10ピッチなら 18.14 mm と 17.50 mm で、はっきり分かります。

管用テーパねじ(R・PT)と平行ねじ(G・PF)の見分け方は?

外径を離れた2か所で測ります。テーパねじは直径が長さの 1/16 ずつ変わるので、10 mm 離れた2か所では 0.625 mm 違います。ほぼ同じ値なら平行ねじ(G)です。

R と G は基準径・山数が同じなので、1か所の径とピッチだけでは区別できません。このツールでは「テーパか平行かを確かめる」に2か所目の外径と間隔を入れると、順位に反映します。

M10×1 と 1/8(28山)の見分け方は?

1/8 の管用ねじは外径 9.728 mm(基準径の位置)、ピッチ 0.907 mm で、M10×1 と径もピッチも近いねじです。10ピッチの長さは 9.07 mm と 10.00 mm で違います。

例えば外径 9.7 mm・28山 なら、候補は R1/8、G1/8、M10×1 の順です(この例で判別する)。

めねじ(ねじ穴・継手)の場合はどこを測る?

ノギスの内側ジョウで、入口付近のねじ山の頂どうし(内径)を測ります。めねじの内径は呼び径よりかなり小さく、例えば M12 の内径は 10.106〜10.441 mm(6H の範囲)です。

管用ねじでは、Rc1/2 の内径は入口で 18.631 mm、奥へ行くほど細くなり、有効ねじ部の奥端で 17.837 mm(計算値)です。G1/2・Rp1/2 は平行で、G の内径の範囲は 18.631〜19.172 mm です。

インチねじ(ユニファイ UNC・UNF、ウイット)も判別できますか?

いいえ。このツールが候補にするのは、メートルねじ(M1〜M68)と管用ねじ(R・Rc・Rp・G の 1/16〜6)だけです。インチねじを測ると、多くはどの候補とも差が大きい(「離れている」)結果になりますが、たまたま「近い」候補が出ることもあります。そのため、いちばん近い候補が「よく合う」でないとき、または「よく合う」でもピッチの差が 3% を超えるときは、結果の下にインチねじの可能性を表示します。候補の径やピッチが実測と合わないときは、10ピッチ分の長さで測り直し、インチねじや特殊なねじの可能性を考えてください。

候補の順位はどう決めていますか?

候補ごとに、実測の径が入るはずの範囲(メートルねじのおねじは呼び径、R は管端〜有効ねじ部の端、めねじは内径の許容範囲)を規格の寸法から求め、範囲からのずれ(径の差)とピッチの差を点数にします。

点数 = (径の差 ÷ (0.1 + 0.01 × 基準径))² + (ピッチの差 ÷ (0.02 × ピッチ))²。例えば M12 のおねじでは、径の差の目安は 0.22 mm、ピッチ 1.75 mm の差の目安は 0.035 mm です。 外径が 0.2 mm 小さくピッチが同じなら、点数は (−0.2 ÷ 0.22)² = 0.83 です。

目安の値は、ノギスの読み取り・ねじの公差・摩耗を見込んだこのサイトの想定で、規格の値ではありません。2か所の外径でテーパか平行かを判定したときは、形が合わない候補に 25 点を足します。

数値の作り方と確認の状況は編集方針・データの確認方法にまとめています。