サクッとJIS機械設計・配管計算ツール

配管

JISフランジ&ボルト長さ

JIS B 2220 鋼製管フランジの寸法(外径・PCD・ボルト穴・厚さ)と、ガスケット・ナット・座金から必要なボルト長さを計算します。合うガスケット(JIS B 2404 のリング形・全面形)の内径・外径も確認できます。

  • JIS B 2220:2012
  • JIS B 2404:2018
  • JIS B 1180:2014
  • JIS B 1181:2014
  • JIS B 1256:2008
  • JIS B 0205-2:2001
01

条件

呼び圧力
ボルトの種類

片側が頭の六角ボルト

mm

シートガスケットは 1.5・2・3 mm がよく使われます。

詳細条件JIS本体ナット・座金なし・突き出し3山・相手側 同じ厚さ・5mm刻み
ナット

JIS本体はスタイル1の最大高さ、旧JISは附属書JA 1種の高さで計算します。スパナの大きさもこれに合わせます。

平座金

JIS B 2220(21.2)では、JIS本体のボルト・ナットで締めるとき(M24 以下)は、平座金(JIS B 1256 並形・部品等級A)の併用が望ましいとしています。

ナットからの突き出し
mm

バルブや機器のフランジと組むときなど、相手の厚さが違う場合に入力します。

長さの丸め
02

結果

六角ボルトの長さ(JIS 10K 50A)

60mm

M16 × 60 4本
計算上の必要長さ 55.8 mm を5mm刻みに切り上げ
ボルトの呼び × 本数
M16 × 4本

ナット 4個

スパナ(二面幅)
24mm

頭側・ナット側に2本(JIS本体)

ナットからの実際の突き出し
10.2mm

約 5.1 山(ピッチ 2 mm)

フランジ外径 D
155mm
ボルト穴中心円の径(PCD)C
120mm
ボルト穴
4-φ19
フランジの厚さ t
16mm

JIS B 2220:2012(鋼製管フランジ) 表15 呼び圧力10Kフランジの寸法 準拠

JIS B 1181:2014(六角ナット) 表3 六角ナット・スタイル1 のナット高さ・二面幅

JIS B 1180:2014(六角ボルト) 表3 のボルト頭の二面幅

JIS B 0205-2:2001(一般用メートルねじ-第2部:全体系) の並目ピッチ(突き出しの計算)

計算ロジック

ボルト首下長さ(スタッドボルトは全長)を、次の式で求めています。

L = t1 + t2 + G + n × W + m + k × P

= 16 + 16 + 3 + 0 × 3 + 14.8 + 3 × 2 = 55.8 mm → 60 mm

t1, t2
フランジの厚さ(JIS B 2220 表15。RF は座の高さを含む)
G
ガスケットの厚さ
n × W
平座金の枚数 × 厚さ
m
ナットの高さ
k × P
ナットからの突き出し(山数 × 並目ピッチ)

計算値を5mm刻みに切り上げています。市販品の長さはメーカーによって異なるので、在庫の長さも確認してください。

フランジの厚さ t は JIS B 2220 表15 の値です。平面座(RF)のフランジでは、t は座の高さ f(50A は 2 mm)を含みます(表13 ガスケット座の寸法)。座を含まない厚さの資料と組み合わせるときは、その分を相手側の厚さに足してください。

なお、JIS B 2220 表8 フランジとガスケット座との組合せ の組合せでは、5K・10K・16K で平面座(RF)の欄があるのは WN・IT 形だけで、スリップオン溶接式(SOP・SOH)や閉止フランジ(BL)は RF の欄が「—」です。20K には全面座(FF)の欄がありません。市販品や図面の呼び方と違うことがあるので、現物・図面の表記も確認してください。

フランジの厚さの許容差はプラス側だけです(JIS B 2220 表22 フランジの寸法許容差。20 mm 以下 +1.5 mm、20 mm を超え 50 mm 以下 +2 mm。RF は t − f に対して)。実物のフランジは表の t より厚いことがあるので、突き出しには余裕を見てください(目安)。

ナットの高さは、JIS本体はスタイル1の最大値(JIS B 1181 表3・表4)、旧JISは附属書JA 1種の基準寸法(表JA.9)です。旧JIS の仕上げ程度「並」のナットは高さの許容差が ±(M8〜M12 ±0.8、M14〜M22 ±0.9、M24〜M36 ±1.0 mm。表JA.13)なので、計算に使った高さより 1 mm 近く高いことがあります。

スパナの大きさは六角ナット(六角ボルトの頭も同じ)の二面幅で、JIS本体は本体の値、旧JISは附属書JA の値です。

ガスケットの寸法(シートガスケット・内径×外径)

リング形
61×104mm

ボルトの内側に入る形(RF・FF)

全面形
61×155mm

ボルト穴 4-φ19・PCD 120

JIS B 2404:2018(管フランジ用ガスケットの寸法) 表7(全面形)・表9(リング形) シートガスケットの寸法 準拠

JIS B 2220:2012(鋼製管フランジ) 表13 ガスケット座の寸法 の平面座の径 g

ガスケットの寸法の見方

寸法は計算ではなく、JIS B 2404 のシートガスケット(ゴムシート・ジョイントシート・ふっ素樹脂シートなど)の表の値です。うず巻形・ふっ素樹脂ジャケット形は寸法が違います。

リング形(表9)の外径は、どの呼び径でも「PCD − ボルトの呼び径」と同じ値で、ボルトの内側にちょうど収まる大きさです。

外径 = C − d = 120 − 16 = 104 mm

C
ボルト穴中心円の径(PCD。JIS B 2220 表15)
d
ボルトの呼び径(M16 → 16)

平面座(RF)の座の径 g は 96 mm(JIS B 2220 表13 ガスケット座の寸法)で、リング形(内径 61・外径 104)は座の全体を覆います。

全面形(表7)の外径・PCD・穴の径・穴の数(内径61×外径155・穴4-φ19・PCD120)は、このフランジ(JIS B 2220 表15)の D・C・h・n と同じ値です。

厚さは JIS B 2404 の表12 シートガスケットの呼び厚さと厚さとの対応で、呼び厚さ 3.0 は厚さ 3.0・3.2 mm です。ボルトの長さは、実際の厚さを「ガスケットの厚さ」に入れて計算してください。

03

実測から探す(呼び径・圧力がわからないとき)

刻印の無いバルブ・ポンプのフランジを、外径・ボルト穴の数・穴の間隔から JIS B 2220 の表と照らし合わせます。候補をタップすると、その呼び径でボルト長さを計算します。

ボルト穴の数
mm
穴の位置の測り方
mm

穴の内側どうしの距離 + 穴径(または外側どうし − 穴径)。片方の穴の左端から、隣の穴の左端までを測っても同じです。

mm
mm

厚さは、座(RF)があれば座を含めて測ります(表の厚さ t は座の高さを含む値)。外径・PCD・穴が同じ候補の見分けに使います。

候補(近い順)

外径か、穴の間隔(PCD)を入れると候補を出します。

JIS B 2220:2012(鋼製管フランジ) 表14・表15・表17・表18(呼び圧力5K・10K・16K・20Kフランジの寸法) から探しています

04

50A の圧力クラス比較

色付き は 10K と違う値。行をタップするとそのクラスを選べます。単位 mm。

10K とボルト穴(PCD・穴数・穴径)が同じ: なし

JIS フランジ 50A の圧力クラス比較
圧力外径PCD穴厚さボルト
1301054-φ1514M12×50
1551204-φ1916M16×60
1551208-φ1916M16×60
1551208-φ1918M16×60

ボルトの長さは今の条件(六角ボルト・ガスケット 3mm・JIS本体ナット・座金なし・突き出し3山・相手側 同じ厚さ・5mm刻み)で計算。

JIS B 2220:2012(鋼製管フランジ) 表14・表15・表17・表18(呼び圧力5K・10K・16K・20Kフランジの寸法) 準拠

05

フランジ図面(CADデータ)

JIS 10K 50A D155 / PCD120 / 4-φ19

DXFの種類

フランジ本体の正面図(ボルト穴 φh)。

mm

空欄のときは SGP の管外径を参考として描きます(差込み溶接フランジの穴径ではありません)。0 を入れると穴なし(閉止フランジ)の図になります。

外形・内径・穴(OUTLINE)、PCD・中心線・穴の中心マーク(CENTER)、寸法メモ(NOTE)のレイヤー。単位 mm。φ は CAD の %%c で書いています。

ガスケット(JIS B 2404)リング形 内径61×外径104

ガスケットの形

内径・外径の2つの円を描きます(シートから切り出すときの型紙など)。

外形・内径(OUTLINE)、中心線(CENTER)、寸法メモ(NOTE)のレイヤー。単位 mm。

JIS B 2404:2018(管フランジ用ガスケットの寸法) 表9 シートガスケットの寸法(リングガスケット:全面座フランジ及び平面座フランジ用) 準拠

06

JIS 10K フランジ寸法表

単位: mm。行をタップするとそのサイズを選べます。ボルトの長さは今の条件(六角ボルト・ガスケット 3mm・JIS本体ナット・座金なし・突き出し3山・相手側 同じ厚さ・5mm刻み)で計算。

JIS 10K フランジ寸法表
呼び径外径 DPCD C穴数穴径 h厚さ tボルト(今の条件)
10A906541512M12×45
15A957041512M12×45
20A1007541514M12×50
25A1259041914M16×55
32A13510041916M16×60
40A14010541916M16×60
50A(選択中)15512041916M16×60
65A17514041918M16×60
80A18515081918M16×60
90A19516081918M16×60
100A21017581918M16×60
125A25021082320M20×70
150A28024082322M20×75
175A305265122322M20×75
200A330290122322M20×75
225A350310122322M20×75
250A400355122524M22×80
300A445400162524M22×80

解説・よくある質問

フランジボルトの長さはどう決める?

六角ボルトは「フランジ2枚の厚さ + ガスケット + 座金 + ナットの高さ + ナットからの突き出し(2〜3山)」を足し、5mm刻みや在庫のある長さに切り上げます。

例: JIS 10K 50A(厚さ 16・M16)、ガスケット 3 mm、座金なし、3山
= 16 + 16 + 3 + 14.8 + 3 × 2 = 55.8 mm → M16 × 60

ナットの高さは JIS本体(スタイル1)で M16 が 14.8 mm、旧JIS 1種で 13 mm と違うので、使うナットに合わせて選んでください(上の「詳細条件」)。

JIS B 2220 の 21.2 では、JIS本体のボルト・ナットで締めるとき(M24 以下)は、平座金(JIS B 1256 並形・部品等級A)の併用が望ましいとしています。座金を使うときは「詳細条件」の平座金を選ぶと、その厚さを足して計算します。

10K フランジのボルトのサイズ・本数・長さは?

JIS B 2220 の 10K の表から、ボルトの呼びと本数、このツールの既定の条件(六角ボルト・ガスケット 3mm・JIS本体ナット・座金なし・突き出し3山・相手側 同じ厚さ・5mm刻み)で計算した長さの目安です。ガスケットの厚さやナットが違うときは、上で条件を変えてください。

JIS 10K フランジのボルトの呼び・本数・長さ・スパナ
呼び径ボルト × 本数長さスパナ
10AM12 × 44518
15AM12 × 44518
20AM12 × 45018
25AM16 × 45524
32AM16 × 46024
40AM16 × 46024
50AM16 × 46024
65AM16 × 46024
80AM16 × 86024
90AM16 × 86024
100AM16 × 86024
125AM20 × 87030
150AM20 × 87530
175AM20 × 127530
200AM20 × 127530
225AM20 × 127530
250AM22 × 128034
300AM22 × 168034

単位 mm。寸法は JIS B 2220 表15、スパナは JIS本体の二面幅。

スタッドボルト(両ナット)の長さは?

両端にナットを付けるので、ナットの高さと突き出しを2つ分足します。L = t1 + t2 + G + 2m + 2 × 突き出し。

例: JIS 10K 50A = 16 + 16 + 3 + 2 × 14.8 + 2 × 3 × 2 = 76.6 mm → 80 mm

5K と 10K のフランジはボルトでつながる?

つながりません。このツールの表(10A〜300A)では、5K と 10K でボルト穴の位置(PCD)がすべてのサイズで違います(穴数や穴径も 18 サイズのうち 16 サイズで違います)。例えば 50A は 5K が PCD 105・4-φ15(M12)、10K が PCD 120・4-φ19(M16)です。

上の「圧力クラス比較」で、選んだ呼び径の 5K〜20K を並べて確認できます。

10K・16K・20K の違いは? 穴の位置は同じ?

ボルト穴(PCD・穴数・穴径)が 10K と同じなのは、16K が 10A・15A・20A・25A・32A・40A、20K が 10A・15A・20A・25A・32A・40A。それより大きいサイズは穴数や PCD が変わります(例: 50A は 10K が 4穴、16K が 8穴)。

16K と 20K は表のすべてのサイズでボルト穴(PCD・穴数・穴径)が同じで、厚さ t が違う(16 サイズ)ことで見分けます。

16K・20K に 90A はある? 175A・225A は?

JIS B 2220 の 表12・表17・表18 では、16K・20K にも 90A があります。外径 210・PCD 170・8-φ23(M20)は 16K と 20K で同じで、厚さは 16K が 20 mm、20K が 24 mm です。

175A・225A は 5K・10K だけにあり、16K・20K にはありません。

PCD(ボルト穴の中心円の直径)はどう測る?

穴数が偶数なら、向かい合う2つの穴で「片方の穴の左端から、もう片方の穴の左端まで」(同じ側の縁どうし)を測ると PCD になります。管が付いていて向かいの穴まで測れないときは、隣り合う穴の中心間距離 s から PCD = s ÷ sin(180° / 穴数) で求めます。

  • 4穴: PCD = s × 1.414
  • 8穴: PCD = s × 2.613
  • 12穴: PCD = s × 3.864
  • 16穴: PCD = s × 5.126

外径・穴数・間隔から JIS の呼び径と圧力を探すには、実測から探すを使ってください。

フランジボルトに使うスパナ(二面幅)は?

ナットと六角ボルトの頭の二面幅です。M10・M12・M22 は JIS本体と旧JIS(附属書JA)で大きさが違います。

フランジボルトのスパナの大きさ
ボルトJIS本体旧JIS
M101617
M121819
M162424
M203030
M223432
M243636

単位 mm。六角ボルトなら頭側とナット側で2本、スタッドボルトは両側のナットに2本使います。

フランジの厚さ t に座(レイズドフェイス)は含まれる?

含まれます。JIS B 2220 表13 ガスケット座の寸法の平面座(RF)の図では、厚さ t はフランジの背面から座の面までの寸法で、座の高さ f(10A〜25A は 1 mm、32A〜250A は 2 mm、300A は 3 mm)を含みます。表22 フランジの寸法許容差でも、RF のフランジの厚さの許容差は「t − f」に対して決められています。

そのため、RF どうし・FF どうしのどちらでも、ボルトの締付け長さは 2t + ガスケットの厚さです。座を含まない厚さの資料と組み合わせるときは、相手側の厚さにその分を足してください。

なお、JIS B 2220 表8 フランジとガスケット座との組合せ の組合せでは、5K・10K・16K で平面座(RF)の欄があるのは WN・IT 形だけで、スリップオン溶接式(SOP・SOH)や閉止フランジ(BL)は RF の欄が「—」です。20K には全面座(FF)の欄がありません。市販品や図面の呼び方と違うことがあるので、現物・図面の表記も確認してください。

合うガスケットの寸法は?(リング形・全面形)

結果の「ガスケットの寸法」に、JIS B 2404(管フランジ用ガスケットの寸法)のシートガスケットの値を出しています。例えば 10K 50A は、リング形(表9)が 内径61×外径104、全面形(表7)が 内径61×外径155・穴4-φ19・PCD120 です。

リング形はボルトの内側に入る輪で、平面座(RF)・全面座(FF)のどちらにも使います。外径はどの呼び径でも「PCD − ボルトの呼び径」と同じ値で、内径は呼び圧力によらず同じです。全面形はフランジの外径まで覆い、外径・PCD・ボルト穴はフランジと同じ寸法です。全面形の表は 5K・10K・16K だけで、20K にはありません(JIS B 2220 でも 20K のフランジに全面座はありません)。

うず巻形ガスケットやふっ素樹脂ジャケットガスケットは、同じ JIS B 2404 でも寸法が違うので、メーカーの資料などで確かめてください。図面のカードから、ガスケットの形の DXF も保存できます。

寸法の数値は規格の原文で確認していますか?

5K・10K・16K・20K(10A〜300A)の外径・PCD・穴数・穴径・ボルトの呼び・厚さは、JIS B 2220:2012 の原文(表14・表15・表17・表18)とすべて照合しています。以前 ※ を付けていた 5K 50A の厚さ、5K・10K の 90A・175A・225A、16K の厚さも原文と一致したため、※ を外しました。

数値の作り方と確認の状況は編集方針・データの確認方法にまとめています。