サクッとJIS機械設計・配管計算ツール

シール

Oリング・Oリング溝寸法

JIS B 2401 のOリング(P・G・V・F・S)の寸法とハウジング(溝)の寸法を呼び番号から求め、つぶし率も計算します。V は対応する真空フランジ(JIS B 2290 附属書)の寸法も並べ、F は番号の体系が AS568 と同じです。P・G は、溝の径・溝幅や、実物の内径(または外径)と太さから呼び番号を逆引きできます。JIS ではないメーカーの系列の S 番・SS 番の寸法と溝も選べます。

  • JIS B 2401-1:2012
  • JIS B 2401-2:2012
  • JIS B 2290:1998
01

条件

選び方

呼び番号(P20・G50 など)から、Oリングと溝の寸法を出します。

P は運動用・固定用の両方に使えます。ただし VMQ(シリコーンゴム)のような機械的強度の小さい材料は、運動用に使用しないことが望ましいとされています(JIS B 2401-2 表3 の注記1)。

溝の形

ピストン・ロッドなど軸まわりの溝(運動用・固定用で共通)。

溝の位置

ピストン(軸)側に溝。Oリングの外周がシリンダ内径 D に当たります。

バックアップリング

高い圧力やすきまが大きいときに、はみ出し防止で入れます。片側加圧は1個、両側加圧は2個。

バックアップリングが要るかの目安(すきま 2g)

バックアップリングを入れずに使える、すきま 2g(規格の用語では直径隙間)の最大値です。すきま 2g がこの値以下ならバックアップリングなしでもよく、超えるときはバックアップリングを併用します。

バックアップリングなしで使えるすきま 2g の最大値(mm)
使用圧力 [MPa]硬さ 70硬さ 90
4.0 以下0.350.65
4.0 を超え 6.3 以下0.300.60
6.3 を超え 10.0 以下0.150.50
10.0 を超え 16.0 以下0.070.30
16.0 を超え 25.0 以下0.030.17

単位: mm(目安)。「4.0超〜6.3」は 4.0 を超え 6.3 以下の意味です。すきま 2g は直径の差です(ピストン型はシリンダ内径 − ピストンの外径、ロッド型は穴の径 − 軸径 d)。硬さはデュロメータ硬さ(タイプA)で、材料記号の数字(NBR-70-1 なら 70、NBR-90 なら 90)にあたります。

表の圧力の区分は 25.0 MPa までです。これを超える圧力では、バックアップリングの要否をメーカーの資料などで確かめてください。

JIS B 2401-2:2012(Oリング―第2部:ハウジングの形状・寸法) 表2 バックアップリングを使用しない場合の直径隙間(2g)の最大値(5.3 バックアップリングの要否判断) 準拠

02

結果

Oリング P20(内径 × 太さ)

19.8 × 2.4mm

運動用・固定用

溝底径 d

20上の許容差0下の許容差−0.06

許容範囲19.94〜20.00 mm

シリンダ内径 D

24上の許容差+0.06下の許容差0

許容範囲24.00〜24.06 mm

溝幅 b

バックアップリングなし

3.2上の許容差+0.25下の許容差0

許容範囲3.20〜3.45 mm

溝の深さ

2mm

(D − d) ÷ 2 から計算

シリンダ内径 D = 24溝底径 d = 20溝幅 b = 3.2深さ (D−d)/2 = 2ピストンシリンダ中心線
P20 のピストン型の溝を、中心線から片側だけ描いた断面。模式図です。形と比率は実物どおりではありません。
溝加工深さのばらつき E
0.05 以下mm

軸心のずれは 0.025 mm 以下(E/2)

溝底の角の丸み R
0.4 以下mm
つぶし率(基準寸法)
16.7%

寸法許容差を含めると 10.8〜19.7%(偏心は含まない)

充てん率(バックアップリングなしの溝)
70.7%
溝底 d にはめたときの内径の伸び
1.0%
内径 d1
19.8許容差±0.22許容範囲19.58〜20.02 mm

NBR・EPDM の値。VMQ(旧4種C)・ACM は1.5倍、FKM(旧4種D)・HNBR は1.2倍になります。

太さ d2
2.4許容差±0.09許容範囲2.31〜2.49 mm
Oリングの外径(参考)
24.6mm

JIS B 2401-1:2012(Oリング―第1部:Oリング) 表5 運動用Oリング(P)の呼び番号、内径及び太さの基準寸法・許容差(材料による倍率は表の注) 準拠

JIS B 2401-2:2012(Oリング―第2部:ハウジングの形状・寸法) 表3 運動用及び固定用(円筒面)のハウジングの形状・寸法 準拠

寸法は JIS B 2401-1:2012 表5・表6(Oリング)と JIS B 2401-2:2012 表3・表4(溝)の値です(旧 JIS B 2406:1991 と同じ値)。

E は溝加工深さのばらつきで、規格の図の溝加工深さ K の最大値と最小値の差です(同軸度の2倍。JIS B 2401-2 表3 の注 a))。軸心のずれ(偏心量)に直すと E/2 以下です。

計算ロジック

ハウジングの d は呼び番号の数値、D は太さのグループごとに決まる D − d を足した値です。「溝・相手」から探すときは、ピストン型はシリンダ内径を D、溝底径を d と比べます。ロッド型は軸径を d、溝底径を D と比べます。

D = d + (D − d) = 20 + 4 = 24 mm

溝の深さ = (D − d) ÷ 2 = (24 − 20) ÷ 2 = 2 mm

つぶし率 = (d2 − 溝の深さ) ÷ d2 × 100 = (2.4 − 2) ÷ 2.4 × 100 = 16.7%

充てん率 = (π/4 × d2²) ÷ (b × 溝の深さ) × 100 = 4.52 ÷ (3.2 × 2) × 100 = 70.7%

伸び = (当たる径 − d1) ÷ d1 × 100 = (20 − 19.8) ÷ 19.8 × 100 = 1.0%

d1
Oリングの内径
d2
Oリングの太さ
d, D
ハウジングの径(JIS B 2401-2 表3 の d3・d5 が d、d4・d6 が D)
b
溝幅(表3 の b1・b2・b3。バックアップリングの数で変わる)

つぶし率の範囲は、太さの許容差と溝の寸法許容差(円筒面は d・D、平面は深さ h)の両端を組み合わせた値で、規格の表に示されている範囲と同じ求め方です。実際には偏心やOリングの材料によっても変わります。伸び・縮みは基準寸法どうしの幾何計算です。

バックアップリングが要るかは、条件の欄の「バックアップリングが要るかの目安」(JIS B 2401-2 表2。使用圧力 25.0 MPa までの区分)を見てください。

03

図面用(図面指示・DXF)

図面指示の例参考

Oリング溝 JIS B 2401-2 P20(ピストン型・バックアップリングなし)
シリンダ内径 φ24 +0.06/0
溝底径 φ20 0/-0.06
溝幅 3.2 +0.25/0
溝底の角 R0.4以下
溝加工深さのばらつき E(K の最大−最小)0.05以下(軸心のずれ 0.025以下)
Oリング P20(内径 19.8 × 太さ 2.4)

数値は JIS B 2401-2:2012 表3 の値です。書き方(許容差の表し方・注記の位置)は社内の製図ルールに合わせてください。( )は参考寸法です。規格の表3 の図には、溝の口の両角の面取り C0.1〜0.3 と、溝の側面の傾き 0°〜5° も示されています。図面指示の例と DXF には入れていないので、必要なら書き足してください。

oring_groove_P20_piston_BU0.dxf

中心線から上の半断面を 1:1 で描きます(中心線は y = 0。溝底と相手の面の高さが半径)。溝の輪郭(OUTLINE)、中心線(CENTER)、寸法メモとOリングの断面(自由状態・NOTE)の3レイヤー。溝底の角は規格が最大値だけを決めているので、角は描かずに「R… MAX」と注記します。単位 mm。

04

P 系列の寸法表

円筒面の溝(運動用・固定用)。単位: mm。溝幅はバックアップリング 0 個の値。d は 0/−、D は +/0 の許容差。行をタップするとその番号を選べます。コピー・CSV には許容差などの列も入ります。

P 系列のOリングと溝の寸法表
呼び番号内径 d1太さ d2溝 d溝 D溝幅 bR 最大
P32.81.9362.50.4
P43.81.9472.50.4
P54.81.9582.50.4
P65.81.9692.50.4
P76.81.97102.50.4
P87.81.98112.50.4
P98.81.99122.50.4
P109.81.910132.50.4
P10A9.82.410143.20.4
P1110.82.411153.20.4
P11.211.02.411.215.23.20.4
P1211.82.412163.20.4
P12.512.32.412.516.53.20.4
P1413.82.414183.20.4
P1514.82.415193.20.4
P1615.82.416203.20.4
P1817.82.418223.20.4
P20(選択中)19.82.420243.20.4
P2120.82.421253.20.4
P2221.82.422263.20.4
P22A21.73.522284.70.8
P22.422.13.522.428.44.70.8
P2423.73.524304.70.8
P2524.73.525314.70.8
P25.525.23.525.531.54.70.8
P2625.73.526324.70.8
P2827.73.528344.70.8
P2928.73.529354.70.8
P29.529.23.529.535.54.70.8
P3029.73.530364.70.8
P3130.73.531374.70.8
P31.531.23.531.537.54.70.8
P3231.73.532384.70.8
P3433.73.534404.70.8
P3534.73.535414.70.8
P35.535.23.535.541.54.70.8
P3635.73.536424.70.8
P3837.73.538444.70.8
P3938.73.539454.70.8
P4039.73.540464.70.8
P4140.73.541474.70.8
P4241.73.542484.70.8
P4443.73.544504.70.8
P4544.73.545514.70.8
P4645.73.546524.70.8
P4847.73.548544.70.8
P4948.73.549554.70.8
P5049.73.550564.70.8
P48A47.65.748587.50.8
P50A49.65.750607.50.8
P5251.65.752627.50.8
P5352.65.753637.50.8
P5554.65.755657.50.8
P5655.65.756667.50.8
P5857.65.758687.50.8
P6059.65.760707.50.8
P6261.65.762727.50.8
P6362.65.763737.50.8
P6564.65.765757.50.8
P6766.65.767777.50.8
P7069.65.770807.50.8
P7170.65.771817.50.8
P7574.65.775857.50.8
P8079.65.780907.50.8
P8584.65.785957.50.8
P9089.65.7901007.50.8
P9594.65.7951057.50.8
P10099.65.71001107.50.8
P102101.65.71021127.50.8
P105104.65.71051157.50.8
P110109.65.71101207.50.8
P112111.65.71121227.50.8
P115114.65.71151257.50.8
P120119.65.71201307.50.8
P125124.65.71251357.50.8
P130129.65.71301407.50.8
P132131.65.71321427.50.8
P135134.65.71351457.50.8
P140139.65.71401507.50.8
P145144.65.71451557.50.8
P150149.65.71501607.50.8
P150A149.58.415016511.01.2
P155154.58.415517011.01.2
P160159.58.416017511.01.2
P165164.58.416518011.01.2
P170169.58.417018511.01.2
P175174.58.417519011.01.2
P180179.58.418019511.01.2
P185184.58.418520011.01.2
P190189.58.419020511.01.2
P195194.58.419521011.01.2
P200199.58.420021511.01.2
P205204.58.420522011.01.2
P209208.58.420922411.01.2
P210209.58.421022511.01.2
P215214.58.421523011.01.2
P220219.58.422023511.01.2
P225224.58.422524011.01.2
P230229.58.423024511.01.2
P235234.58.423525011.01.2
P240239.58.424025511.01.2
P245244.58.424526011.01.2
P250249.58.425026511.01.2
P255254.58.425527011.01.2
P260259.58.426027511.01.2
P265264.58.426528011.01.2
P270269.58.427028511.01.2
P275274.58.427529011.01.2
P280279.58.428029511.01.2
P285284.58.428530011.01.2
P290289.58.429030511.01.2
P295294.58.429531011.01.2
P300299.58.430031511.01.2
P315314.58.431533011.01.2
P320319.58.432033511.01.2
P335334.58.433535011.01.2
P340339.58.434035511.01.2
P355354.58.435537011.01.2
P360359.58.436037511.01.2
P375374.58.437539011.01.2
P385384.58.438540011.01.2
P400399.58.440041511.01.2

この数値の確かめ方

Oリング P・G(JIS B 2401-1:2012 表5・表6)の511値と溝・すきま(JIS B 2401-2:2012 表2〜表4)の760値、V・F・S(表7・附属書JA・附属書JB と溝の表)は、規格票の写しの表と照合しました(2026年10月)。V に並べる真空フランジは JIS B 2290:1998 附属書の写しと照合した値で、メーカーの S・SS 番は JIS ではなく、Oリングメーカー大手の総合カタログの値です。Oリングメーカーなどの公開資料とも見比べ(F の溝の表は見比べられる資料が無く、写しの2回読みと検算だけ)、サイトの値の誤りは見つかっていません。

ページの更新日

照合の中身を見る

規格票の写しとの照合

  • JIS B 2401-1:2012 表5(P、122サイズ)・表6(G、46サイズ): 内径 d1・太さ d2 と許容差の511値
  • JIS B 2401-2:2012 表3: 円筒面の溝の寸法の386値
  • JIS B 2401-2:2012 表4: 平面の溝の寸法の359値
  • JIS B 2401-2:2012 表2: バックアップリングなしで使えるすきま 2g の最大値の15値
  • JIS B 2401-1:2012 表7(V、26番号)・附属書JA の表JA.1〜表JA.6(F、349番号)・附属書JB の表JB.1〜表JB.5(S、360番号)と、JIS B 2401-2:2012 表5・附属書JA の表JA.1〜表JA.7 の溝: 15,783欄
  • JIS B 2290:1998 附属書(参考)保守用フランジの附属書表1〜表3: 820欄(印刷された値は521)

表3 の P48A〜P60 の溝幅 b3(バックアップリング2個)は「1.5」と印刷されています。同じグループの P62〜P150 と、同じ太さの G150〜G300 は 11.5 です。b3 は b2(9.0)より広いはずなので、印刷の誤りとみて 11.5 を載せています(正誤票には載っていません)。

V・F・S と真空フランジの表は、2人が拡大の仕方を変えて別々に読み、プログラムで突き合わせて食い違いは0件でした(2026年10月24日)。V・F・S の規格票の印刷の誤りとみた22か所(F の 007・048・466 の内径、式(JA.1) の変数、表JA.5 の溝幅 b2 の16行など)は、同じ規格票の別の表の値や式で直しました。正しい値が規格票のどこにも無い19欄は載せず、どちらが正しいか決められない3件(F117 の内径、A0052 の内径、A0300 の許容差)は印刷どおりにして、その番号に注記を出します。

メーカーの S・SS 番(JIS ではない)は、Oリングメーカー大手の総合カタログ(2025年版)の表を、2人が英語版と日本語版の文字で別々に読み、1,218欄が一致しました。載せたのは、別々の発行元の公開資料と一致した値です。資料で値が違った欄(S3〜S5 の平面の溝の外径、SS の内径の許容差など)は載せていません。ただし SS10.5 の溝底の径 D2 は、1社の表の 11.6 を、その表のほかの行との食い違いから誤記とみて、総合カタログの 11.5 を載せています。

照合に使ったのは、インターネットで公開されている規格票の写しです。表は2回、別々に読み取って比べ、判定はすべて一致しています。写しは日本産業標準調査会(JISC)が公開しているものではありません。JISC の JIS 検索では、真空フランジ(JIS B 2290 の 2024年版の附属書JA)の溝の内径 G1・外径 G2・深さ S について、呼び径 25・50・80・100・150 の5か所を抜き取りで見比べ、すべて一致しました。Oリング(JIS B 2401)の値は JISC の JIS 検索で見ておらず、購入した規格票での照合もしていません。

メーカー・業界団体の資料との見比べ

JIS B 2401(Oリング P・G): 一致

シールメーカー2社の Oリングのカタログ(2025年版と、2019年の改訂版)

2026年10月6日に見比べた範囲: 全168番号の内径・許容差・太さ、円筒面と平面の溝寸法

JIS B 2401(Oリング V・真空フランジ用): 一致

Oリングメーカーの総合カタログ(2025年版)、輸入商社の JIS B 2401 の寸法表、商社の JIS B 2401 の寸法のページ

2026年10月24日に見比べた範囲: V15〜V1055 の26番号の内径・太さ(3資料)と許容差(2資料)、真空フランジの溝の d8・d7・溝幅・深さ・d8 の許容差(1資料)

JIS B 2401(Oリング F・ISO 一般工業用): 一致(1社の表の 449 の内径は資料側の誤り。規格票の B 2401-1 側の印刷の誤りとみた 007・048・466 の内径は、3資料とも B 2401-2 の表と同じ値。インチの規格 AS568 の寸法を載せた表とは、換算の丸めで 0.01 mm 違う番号と、106・207・209 のように内径が違う番号がある)

Oリングメーカーの総合カタログの AS568 の表(2025年版)、輸入商社の国際規格対照表(2017年)、別の輸入商社の ISO 3601 の寸法表

2026年10月24日に見比べた範囲: 001〜475 の内径(3資料)、太さ(2資料)、クラスA の内径の許容差(1資料)。溝(JIS B 2401-2 附属書JA)は見比べられる公開資料が無い

JIS B 2401(Oリング S・ISO 精密機器用): 一致(A0052 の内径だけ、2資料とも 5.15。規格票は 5.20 で、版の違いか未確認)

輸入商社の国際規格対照表(2017年)と、別の輸入商社の ISO 3601 の寸法表

2026年10月24日に見比べた範囲: A0018〜E4000 の内径・太さ(1資料)、内径・許容差(1資料。番号の違う3番号を除く)

JIS B 2290(真空装置用フランジ 附属書の保守用フランジ): 一致(1998年版の前の版の表とは、呼び径 400〜550 のボルト穴の径(前の版は 19、1998年版は 18.5)と、Oリング・ガスケットの許容差が違う。版の違い)

フランジメーカーのカタログ(1998年版の表)、ガスケットメーカーの寸法ページ(1998年版の前の版の表)、Oリングメーカーの総合カタログ(2025年版)、真空機器メーカーの製品ページ、小売の商品ページ(溝形の1品番)

2026年10月24日に見比べた範囲: 附属書表1 の全25呼び径の寸法と溝(2資料)、呼び径 10〜350 の主な寸法と溝(1資料)、附属書表3 の Oリングの寸法と溝の幅・深さ(2資料)

Oリング S 番(メーカーの系列。JIS ではない): 一致(1社の表の S63 の内径 63.5 は資料側の誤り。JIS ではないので規格票は無く、値は総合カタログの表)。平面の内圧用の溝の外径 D2 は、S3〜S5 だけ1社の表と値が違い、載せていない

Oリングメーカー3社の寸法表(2012〜2025年)、シール材の商社の寸法表、別のOリングメーカーの製品の通販ページ、工業用品の通販の表2つ(総合カタログの S の表の入れ直しと、自社ブランドの溝の表)

2026年10月24日に見比べた範囲: S3〜S150 の66番号の内径・内径の許容差・太さと許容差(5資料)、円筒面と平面の溝の d・D1・D2・G・H と溝の許容差(Oリングメーカー1社の表。G・H は S3〜S50 で通販の自社ブランドの表も)

Oリング SS 番(メーカーの系列。JIS ではない): 内径・太さ、穴側の円筒面の溝(d2・D2)、平面の内圧用の溝の外径(SS4.5〜SS12 の D3)、G・H は一致(1社の表の SS10.5 に当たる行(その表の番号は SS-100)の溝底の径 11.6 と、通販ページの1行の外径は資料側の誤り。JIS ではないので規格票は無い)。内径の許容差、軸側の円筒面と平面の外圧用の溝、SS2〜SS4 の D3、深さ H の許容差は、資料で値が違い、載せていない

Oリングメーカー2社の寸法表、シール材の商社2社の寸法表(1つは3社の SS の番号の対照表)、総合カタログのメーカーの製品の通販ページ

2026年10月24日に見比べた範囲: SS2〜SS12 の21番号の内径・太さ(番号と内径の対応は2資料、太さは5資料)、内径の許容差(3資料)、溝の d1・d2・D1・D2・D3・G・H と溝の許容差(Oリングメーカー1社の表)

食い違った値は、同じカタログの中で値が食い違っていた資料側の誤記で、サイトの値は直していません。

見比べたのはメーカーや業界団体などが公開している資料で、発行元の名前は載せていません。発行元がこのサイトを確認・推奨しているものではありません。

自動テストで確かめていること

表3・表4 の参考欄にあるつぶし率の範囲を、太さのグループごとに計算で再現できることを自動テストで確かめています。G25〜G145 の円筒面の最大は、表の印刷が 21.85、計算が 21.875 です。

V・F・S と真空フランジ、メーカーの S・SS 番のデータは、照合した印刷どおりの文字と全欄を比べ、違うのが直した欄と載せない欄だけであることを自動テストで確かめています。

規格の値ではないもの・未確認のもの

つぶし率・充てん率は計算値です。メーカーの推奨値があれば、そちらを優先してください。

軸心のずれ(偏心量)E/2 は、規格の E(溝加工深さのばらつき)をこのサイトで換算した値です。実物の寸法や溝の寸法から呼び番号を探すときの幅も、このサイトの目安です。

真空フランジの値は JIS B 2290:1998 附属書(参考)のものです。2024年版の附属書JA と見比べたのは、溝の寸法の抜き取りの5か所だけで、ほかの呼び径と寸法は照合していません。メーカーの S・SS 番は JIS ではなく、会社によって値が違うことがあります。

自分で確かめるには

規格原文は、日本産業標準調査会(JISC)(新しいタブで開く)の JIS 検索で閲覧できます。このツールの値は、JIS B 2401-1 の表5〜表7・附属書JA・附属書JB、JIS B 2401-2 の表2〜表5・附属書JA、JIS B 2290:1998 の附属書表1〜表3で確かめられます。

サイト全体の確かめ方と未確認の項目は、編集方針・データの確認方法にまとめています。

解説・よくある質問

Oリングの P と G の違いは?

P は運動用と固定用の両方に使える系列、G は固定用だけに使う系列です(JIS B 2401-2:2012 表3 の注記1)。ただし P でも、VMQ(シリコーンゴム、旧4種C)のような機械的強度の小さい材料は、運動用に使用しないことが望ましいとされています(同じ注記)。P は 122 サイズで太さが 1.9・2.4・3.5・5.7・8.4 mm、G は 46 サイズで太さが 3.1・5.7 mm です。

同じ数字でも溝の寸法が違うことがあります。たとえば P50 と G50 はどちらも d = 50 mm ですが、D は P50 が 56 mm、G50 が 55 mm です。取り違えると漏れの原因になるので、番号は系列の文字まで確認してください。

P・G は JIS 独自の寸法の系列です(JIS B 2401-1:2012 の対比表)。ISO 3601-1:2008 の Oリングは、JIS B 2401-1 の附属書JA(シリーズF)と附属書JB(シリーズS)にあり、P・G とは系列が別。F・S も、系列の欄で選べます。

呼び番号(P20 など)の数字は何の寸法?

Oリングの内径ではなく、ハウジング(溝)の d の寸法です。P20 は内径 d1 = 19.8 mm・太さ d2 = 2.4 mm で、溝は d = 20 mm、D = 24 mm です。d はピストン型では溝底径、ロッド型では軸径、D はピストン型ではシリンダ内径、ロッド型では溝底径にあたります。

シリンダ内径や軸径から番号を選ぶには?

ピストン型(ピストンに溝)はシリンダ内径が D に、ロッド型(穴側に溝)は軸径が d に合う番号を選びます。たとえばシリンダ内径 30 mm なら P24・G25、軸径 30 mm なら P30・G30 です。数字が同じ番号(P30)がシリンダ内径 30 mm に合うわけではない点に注意してください。

上の「選び方」で「溝・相手」を選ぶと、P・G の両方から合う番号を探せます(G は固定用のみ)。

溝の寸法から番号を調べるには?

「選び方」の「溝・相手」で溝の形を選び、溝の径を入れます。平面溝で使うのは規格で決まる側の径で、内圧用は溝の外径、外圧用は溝の内径。たとえば内圧用の溝外径 30 mm には P24・G25 が当てはまり、溝幅 4.1 mm も入れると G25 にしぼれます。

円筒面の溝で相手の部品が手元に無いときは、溝底径(ピストン型は d、ロッド型は D)からも探せます。ピストン型の溝底径 50 mm なら P50・P50A・G50。溝幅 7.5 mm は P50A(バックアップリングなし) と G50(バックアップリング2個) の溝幅の両方に当たるので、候補に出る深さ (D − d) ÷ 2(P50A は 5 mm、G50 は 2.5 mm)で見分けます。ピストンの外周から測った深さは、すきまの分だけこれより浅く出る。入力欄には入れず、候補の深さと見比べてください。図面で深さが 5 mm と分かっていれば、入力欄に入れると P50A に決まります。

シリンダ内径・軸径と平面溝の径は、規格の値とちょうど合う番号だけを出します。合わなければ、すぐ下とすぐ上の径の番号を差つきで示す。溝底径は、規格の許容差(d は 0/−、D は +/0)に入れば合うとみなすので、測った値でも探せます。平面溝の径には許容差の規定が無いため、実測値なら近い径の番号から選んでください。

古いOリングの番号を調べるには?

内径と太さを測り、「選び方」の「実物寸法」に入れてください。太さを近い P・G の太さ(1.9・2.4・3.1・3.5・5.7・8.4 mm)に寄せて、内径の近い順に候補を出します。たとえば 24.6 × 3.5 mm なら P25(24.7 × 3.5 mm)が最も近い候補です。

溝にはまったままなどで内径を測りにくいときは、「測った径」を「外径」にして外径と太さを入れます。外径 − 2 × 太さで内径に直して探すので、外径 31.6 × 太さ 3.5 mm なら内径 24.6 mm として P25 が出ます。太さを 0.1 mm 小さく測ると、内径は 0.2 mm 大きく出ます。

使ったOリングはつぶれや膨潤で寸法が変わっているので、候補は目安です。溝の寸法(d・D・溝幅)も測って確かめると確実です。実物の寸法から探せるのは P・G 系列だけで、V・F・S は系列の欄で選んで寸法表と見比べます。

P・G 以外の V・F・S の系列とは?

JIS B 2401-1:2012 には、P・G のほかに V(真空フランジ用)・F(ISO 一般工業用)・S(ISO 精密機器用)の系列があります。V は 26 サイズで太さが 4・6・10 mm、F は 349 サイズ、S は 360 サイズです。溝の寸法は、V は JIS B 2401-2 の表5(真空フランジの平面の溝)、F は附属書JA にあり、S には規定がありません。

JIS の S の呼び番号は、頭文字 A〜E と4桁の数字(C0545 など)です。現場で S10 などと呼ばれる Oリングはメーカーの系列で、JIS ではありません。JIS の S とは番号の書き方も寸法も違います。メーカーの S 番(S10 は内径 9.5 × 太さ 1.5 mm)と SS 番は、系列の欄の一番後ろで選べます。

V の番号は真空フランジの呼び径?

違います。V の数字は溝の内径の数値で、V100 は呼び径 80 の真空フランジ用、呼び径 100 のフランジには V120 を使います(JIS B 2290:1998 附属書(参考)保守用フランジ)。V を選ぶと、対応する真空フランジの溝と外径・ボルト穴も並べて出します。

F と AS568 の関係は?

F の番号の体系は AS568 のダッシュ番号と同じで、F011 は AS568 の -011 に当たります。寸法と許容差は JIS の値です。106・207・209 のように、AS568 の寸法を載せた資料と内径が違う番号もあるので、「AS568 と同じ寸法」とは限りません。

内径の許容差は、クラスA(航空機用などの厳しい許容差が要る用途)とクラスB(一般用途)の2通りです。溝の寸法は、用途(動的空気圧用・動的油圧用・固定用)ごとに違います。

つぶし率・充てん率とは?

つぶし率は、Oリングの太さが溝の深さまでつぶされる割合で、(太さ − 溝の深さ) ÷ 太さ × 100 です。P20 の円筒面の溝では (2.4 − 2) ÷ 2.4 × 100 = 16.7% になります。

JIS の溝寸法(JIS B 2401-2 の表3・表4)どおりにつくると、太さと溝の寸法許容差を含めたつぶし率は、円筒面で 7.9〜24.2%(偏心は含まない)、平面で 15.8〜31.8% の範囲に入ります(全サイズ)。充てん率は、溝の断面積に対するOリングの断面積の割合です。膨潤や熱膨張の逃げがあるかの目安に使います。

バックアップリングはどんなときに必要?

すきま(2g・直径の差)が大きいときや、圧力が高いときです。JIS B 2401-2:2012 の表2 では、使用圧力が 6.3 MPa を超え 10.0 MPa 以下のとき、硬さ 70 のOリングはすきま 0.15 mm まで、硬さ 90 なら 0.50 mm までがバックアップリングなしで使える値で、これを超えるときはバックアップリングを併用します(旧 JIS B 2406:1991 の表1 と同じ値)。圧力ごとの表は、円筒面の溝を選んだときに、上の「条件」の「バックアップリングが要るかの目安」で開けます。

バックアップリングを入れると溝幅はどう変わる?

バックアップリングの分だけ溝幅 b を広げます。P20 では、なし 3.2 mm・1個 4.4 mm・2個 6 mm です(許容差はどれも +0.25/0)。片側から圧力がかかるときは圧力と反対側に1個、両側からかかるときは2個入れます。溝の d・D は変わりません。

P10 と P10A のように「A」が付く番号の違いは?

A 付きは、A の付かない同じ数字の番号と d が同じで、ひとつ太いOリングを使う番号です。P10 は太さ 1.9 mm・D = 13 mm、P10A は太さ 2.4 mm・D = 14 mm で、d はどちらも 10 mm です。A 付きの番号は P10A・P22A・P48A・P50A・P150A で、D が違うので溝を共用できません。

平面溝の「内圧用」と「外圧用」の違いは?

内圧用は内側から圧力がかかる溝で、Oリングの外周が溝の外壁に当たるよう溝の外径が決まっています。外圧用(真空など)はOリングの内周が溝の内壁に当たるよう溝の内径が決まっています。P20 では、内圧用の溝外径が 24 mm、外圧用の溝内径が 20 mm です。深さ h は 1.8 mm、溝幅は 3.2 mm で共通です。