配管
管用ねじ(R・Rc・Rp・G)寸法と下穴径
管用テーパねじ(R・Rc・Rp)と管用平行ねじ(G)の基準径・山数・ピッチ、G の推奨下穴径(計算値)と Rc の有効ねじ部の奥端の内径(テーパリーマで仕上げるときの目安)を調べられます。G は、手持ちのドリルが下穴に使えるかも判定します。旧JIS(PT・PS・PF)表記にも対応。米国の管用テーパねじ NPT(1/16〜2。規格原文とは未照合)の山数・有効径・手締めの長さも選べます。
- JIS B 0203:1999
- JIS B 0202:1999
- JIS G 3452:2019
- ASME B1.20.1-2013
条件
旧JIS表記との対応
PT → R / Rc PS → Rp PF → G
テーパねじ(R・Rc)は、シールテープや液状シール剤と併用し、ねじ込むほど締まって気密を保ちます。
結果
有効ねじ部の奥端のめねじ内径(計算値・Rc1/2)
17.84mm
- 山数(25.4mm あたり)
- 14山
- ピッチ P
- 1.8143mm
- 基準径の位置(めねじ)
- ねじの端面
- 有効ねじ部の最小長さ l(端面から奥へ・不完全ねじ部がある場合)
- 12.7mm
めねじを切った部分の端面が基準径の位置。軸方向の許容差 ±2.27 mm(c)
図で見る(R を Rc にねじ込んだとき)
- 対応する管
- 15A
- ねじ山の高さ h
- 1.162mm
- 谷の径 D
- 20.955mm
- 有効径 D2
- 19.793mm
- 内径 D1
- 18.631mm
図で見る(ねじ山の形とピッチ・径の位置)
JIS B 0203:1999(管用テーパねじ) 付表1 基準山形,基準寸法及び寸法許容差 の基準寸法
図面指示(ねじの呼び)
めねじ
Rc1/2
Rc の下穴径はこのサイトのデータに無いため、下穴の注記は付けていません(タップメーカーの推奨値を確認してください)。
旧JIS表記では PT1/2。今の図面には Rc の記号を使います。
計算ロジック
ピッチとねじ山の高さは、山数 n から求めます(山の角度 55°)。
P = 25.4 ÷ n / h = 0.640327 × P
例: 25.4 ÷ 14 = 1.8143 mm / 0.640327 × 1.8143 = 1.162 mm
テーパねじ(R・Rc)はテーパ 1/16 なので、基準径の位置から長さ x 離れると直径は x/16 変わります。
R 管端の外径 = d − a ÷ 16
例: 20.955 − 8.16 ÷ 16 = 20.445 mm
R の有効ねじ部の最小長さは、JIS B 0203 の表では基準径の位置からの長さ f です。管端から測った長さは、a が基準寸法のときの a + f(計算値)です。
例: 8.16 + 5.0 = 13.16 → 13.2 mm
Rc 奥端の内径 = D1 − l ÷ 16
例: 18.631 − 12.7 ÷ 16 = 17.837 mm
G の推奨下穴径は、めねじ内径の許容範囲(D1 〜 D1 + 公差)の中央に最も近い 0.1mm 刻みの径です。
例: G1/2: (18.631 + 19.172) ÷ 2 → 18.9 mm (公差 0.541)
- n
- 25.4mm あたりの山数
- d
- 基準径の位置での外径
- a
- R の基準の長さ(管端〜基準径の位置)
- f
- R の有効ねじ部の最小長さ(基準径の位置から)
- D1
- 基準径の位置でのめねじ内径
- l
- Rc の有効ねじ部の最小長さ(端面から奥へ。不完全ねじ部がある場合。JIS B 0203 付表1)
寸法表
管用ねじ(R・Rc・Rp・G)の寸法表。単位: mm。外径・有効径・谷径はテーパねじでは基準径の位置の値(G と共通)。基準の長さ a はおねじ R の値(めねじは端面が基準径の位置)。G 下穴・Rc 奥端内径は規格の寸法から求めた計算値で、規格の値ではありません。行をタップするとそのサイズを選べます。
| 呼び | 管 | 山数 | 外径 d | 有効径 d2 | 谷径 d1 | R 基準の長さ a | G 下穴 | Rc 奥端内径 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1/16 | — | 28 | 7.723 | 7.142 | 6.561 | 3.97 | 6.7 | 6.17 |
| 1/8 | 6A | 28 | 9.728 | 9.147 | 8.566 | 3.97 | 8.7 | 8.18 |
| 1/4 | 8A | 19 | 13.157 | 12.301 | 11.445 | 6.01 | 11.7 | 10.86 |
| 3/8 | 10A | 19 | 16.662 | 15.806 | 14.950 | 6.35 | 15.2 | 14.34 |
| 1/2(選択中) | 15A | 14 | 20.955 | 19.793 | 18.631 | 8.16 | 18.9 | 17.84 |
| 3/4 | 20A | 14 | 26.441 | 25.279 | 24.117 | 9.53 | 24.4 | 23.24 |
| 1 | 25A | 11 | 33.249 | 31.770 | 30.291 | 10.39 | 30.6 | 29.28 |
| 1 1/4 | 32A | 11 | 41.910 | 40.431 | 38.952 | 12.70 | 39.3 | 37.80 |
| 1 1/2 | 40A | 11 | 47.803 | 46.324 | 44.845 | 12.70 | 45.2 | 43.69 |
| 2 | 50A | 11 | 59.614 | 58.135 | 56.656 | 15.88 | 57.0 | 55.23 |
| 2 1/2 | 65A | 11 | 75.184 | 73.705 | 72.226 | 17.46 | 72.5 | 70.56 |
| 3 | 80A | 11 | 87.884 | 86.405 | 84.926 | 20.64 | 85.2 | 83.06 |
| 4 | 100A | 11 | 113.030 | 111.551 | 110.072 | 25.40 | 110.4 | 107.83 |
| 5 | 125A | 11 | 138.430 | 136.951 | 135.472 | 28.58 | 135.8 | 132.97 |
| 6 | 150A | 11 | 163.830 | 162.351 | 160.872 | 28.58 | 161.2 | 158.37 |
この数値の確かめ方
管用ねじの山数・基準寸法・基準の長さなど(JIS B 0203:1999 付表1、JIS B 0202:1999 付表1・付表2)は、規格票の写しの表と297か所を比べ、載せている値はすべて一致しています(2026年10月)。メーカーの公開資料とも見比べ、サイトの値の誤りは見つかっていません。米国の管用テーパねじ NPT は規格原文とは未照合で、公開資料7つを見比べて同じだった値と、ASME の式で計算した値です。
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規格票の写しとの照合
JIS B 0203:1999 付表1(山数・外径・有効径・谷径・基準の長さ a と許容差・有効ねじ部の長さ、15サイズ)と、JIS B 0202:1999 付表1・付表2(G の基準寸法と、めねじ内径 D1 の許容差)を照合しました。
297か所を比べ、292か所が一致しました。残る5か所は、当時データに無かった Rc の有効ねじ部の長さ(2 1/2〜6)です。2026年10月に、表の値で追加しています。
照合に使ったのは、インターネットで公開されている規格票の写しです。表は2回、別々に読み取って比べ、判定はすべて一致しています。写しは日本産業標準調査会(JISC)が公開しているものではなく、JISC の JIS 検索や購入した規格票での照合は、まだ行っていません。
メーカー・業界団体の資料との見比べ
JIS B 0203・B 0202(管用ねじ): 一致(G5・G6 のめねじ内径の公差は資料に無く、未確認)
配管材メーカーの総合カタログの関連資料(JIS B 0202・B 0203 (1999) 抜粋)、工具メーカーのテクニカルデータ、計器メーカーの技術資料
2026年10月6日に見比べた範囲: R・Rc の付表1 の全15サイズ×11項目、G の付表1 の山数・径、G のめねじ内径 D1 の公差(G1/16〜G4)
ASME B1.20.1(NPT): 規格原文とは未照合。見比べた値は一致(ゲージメーカー1社の 1/8 の2欄は資料側の桁の誤り。E0・E2・L3、2 の L2、1/16〜3/8 の管の外径 D は2資料と式、h は1資料と式で確認)
工具メーカー2社(国内の管用ねじの技術資料と、海外の NPT の表)、米国のゲージメーカー2社の表、技術情報サイトの表(1983年版の値)、配管継手メーカーのねじの見分け方の資料、米国の鋼管メーカーの管の寸法表
2026年10月17日に見比べた範囲: 1/16〜2 の10サイズの山数・管の外径 D・L1・E1・L2・L3(3山)と、式で出した E0・E2・h
見比べたのはメーカーや業界団体などが公開している資料で、発行元の名前は載せていません。発行元がこのサイトを確認・推奨しているものではありません。
自動テストで確かめていること
有効径・谷径が、外径から山の高さ h(0.640327P)を引いた値と合うことを、自動テストで確かめています。
NPT は、管の外径 D・山数・手締めの長さ L1 から ASME の式で計算した E0・E1・L2・E2・L3・E3・h を ASME の表の桁に丸め、照合の記録の値(技術情報サイトのインチの表と、工具メーカーの mm の値に一致したもの)と全10サイズで同じになることを確かめています。
規格の値ではないもの・未確認のもの
- 両規格には下穴径の規定がありません。G の推奨下穴径(許容範囲から求めた値)と、Rc の有効ねじ部の奥端の内径(テーパリーマで仕上げるときの目安)は計算値です。メーカーの推奨値でもありません。
- R の有効ねじ部の「管端から」の長さは、a + f を 0.1 mm に丸めた計算値です。
- G5・G6 のめねじ内径の公差は、公開資料が見つからず、資料との見比べはできていません。
- NPT(ASME B1.20.1)は規格原文とは未照合です。山数・L1・E1 は3つ以上の資料で同じでした。管の外径 D は 1/2〜2 が3資料で同じで、1/16〜3/8 は2資料と式(ゲージメーカーの E0)で確かめた値です。E0・E2・L3 と、2 の L2 も2資料と式、h は1資料と式でしか確かめていません。見比べた資料はどれも年版を 2013年版と書いておらず、2013年版で値が変わっていないかは未確認です。
- NPT のめねじの奥(端面から L1 + L3)の内径・管端の外径・入口の内径は、このサイトの計算値です。リーマを使わずにタップを立てる下穴の値は載せていません。
自分で確かめるには
規格原文は、日本産業標準調査会(JISC)(新しいタブで開く)の JIS 検索で閲覧できます。このツールの値は、JIS B 0203 の付表1 と、JIS B 0202 の付表1・付表2で確かめられます。
サイト全体の確かめ方と未確認の項目は、編集方針・データの確認方法にまとめています。
印刷用 早見表(A4・QR コード付き)
解説・よくある質問
PT・PS・PF と R・Rc・Rp・G の違いは?
同じねじの、旧JISと今のJISの記号の違いです。今の図面・カタログでは R・Rc・Rp・G を使います(JIS B 0203:1999・JIS B 0202:1999)。
- R(旧 PT)… 管用テーパおねじ。継手・バルブにねじ込む側(管の外側)
- Rc(旧 PT)… 管用テーパめねじ。R と組み合わせる、テーパの付いた内側のねじ
- Rp(旧 PS)… 管用平行めねじ。R と組み合わせる、平行な内側のねじ
- G(旧 PF)… 管用平行ねじ。機械的な結合用。気密はパッキン・Oリングで取る
R・Rc・Rp の JIS B 0203:1999 は ISO 7-1:1994 を、G の JIS B 0202:1999 は ISO 228-1:1994 を基にした規格です。PT・PS・PF は、JIS の附属書に残された記号。附属書の題名は「ISO 7-1に規定されていない管用テーパねじ」(PT・PS)と「ISO 228-1に規定されていない管用平行ねじ」(PF)です。JIS B 0203 の本体は、めねじの基準径の位置の規定を除いて、ISO 7-1 の技術的内容を変えずに作られています(序文)。
R・Rc・Rp・G は、どの組み合わせでねじ込みますか?
テーパおねじ R は、テーパめねじ Rc か平行めねじ Rp と組み合わせます(JIS B 0203:1999)。ねじ部で気密を取るため、シールテープや液状シール剤を併用します。
平行ねじ G は G どうしで組み合わせる、機械的な結合用のねじです(JIS B 0202:1999)。ねじ部では気密を取らないので、気密が要るときはパッキン・Oリングで取ります。
山数・ピッチ・基準径は R・Rc・Rp・G で共通ですが、テーパの有無が違います。R と組み合わせるめねじとして JIS B 0203:1999 に定められているのは Rc と Rp で、G ではありません。
管用ねじの山数とピッチは?
山数は 25.4mm(1インチ)あたりの山の数で、ピッチ P = 25.4 ÷ 山数 です。
| 山数 | ピッチ P [mm] | 呼び |
|---|---|---|
| 28山 | 0.9071 | 1/16・1/8 |
| 19山 | 1.3368 | 1/4・3/8 |
| 14山 | 1.8143 | 1/2・3/4 |
| 11山 | 2.3091 | 1・1 1/4・1 1/2・2・2 1/2・3・4・5・6 |
G(PF)の下穴径は?
G のめねじ内径は、基準寸法 D1 から D1 + 公差 までの範囲に入れます(JIS B 0202:1999 付表2 寸法許容差)。このページの推奨下穴径は、その範囲の中央に最も近い 0.1mm 刻みの径(計算値)です。
| 呼び | 内径の範囲 | 下穴径 |
|---|---|---|
| G1/8 | 8.566〜8.848 | φ8.7 |
| G1/4 | 11.445〜11.890 | φ11.7 |
| G3/8 | 14.950〜15.395 | φ15.2 |
| G1/2 | 18.631〜19.172 | φ18.9 |
| G3/4 | 24.117〜24.658 | φ24.4 |
| G1 | 30.291〜30.931 | φ30.6 |
| G1 1/4 | 38.952〜39.592 | φ39.3 |
| G1 1/2 | 44.845〜45.485 | φ45.2 |
| G2 | 56.656〜57.296 | φ57.0 |
単位: mm。下穴径は計算値です。タップメーカーが別に推奨値を出している場合は、そちらを優先してください。
手持ちのドリルが使えるかは、ねじの種類を G にして「手持ちのドリル径」に入れると判定できます。ドリル径から呼びを探すなら、ねじ下穴径のページに入れる方法もあり、メートルねじと G の呼びが一緒に出ます。
Rc(PT)の下穴径は?
Rc はテーパ 1/16 のめねじで、入口(ねじを切った部分の端面=基準径の位置)の内径が D1、奥に行くほど細くなります。有効ねじ部の最小長さ l(JIS B 0203:1999 付表1 基準山形,基準寸法及び寸法許容差)の奥端では D1 − l/16 です。 例えば Rc1/2 は 18.631 − 12.7 ÷ 16 = 17.837 mm です。
この奥端の内径は、テーパリーマで下穴を仕上げるときの目安です。リーマを使わずにタップを立てる場合の下穴径は、タップメーカーの推奨値に従ってください。
1/2 の管用ねじの外径が、15A の鋼管の外径より小さいのはなぜ?
ねじは管の外周に切るので、ねじ部の外径は管の外径より小さくなります。R1/2 の基準径の位置(管端から 8.16 mm)での外径は 20.955 mm、テーパで細くなる管端では 20.445 mm(計算値)で、SGP 15A の外径 21.7 mm(JIS G 3452:2019)より小さい値です。
| 呼び | 管の外径 | ねじ外径 d | R 管端 |
|---|---|---|---|
| 1/86A | 10.5 | 9.728 | 9.480 |
| 1/48A | 13.8 | 13.157 | 12.781 |
| 3/810A | 17.3 | 16.662 | 16.265 |
| 1/215A | 21.7 | 20.955 | 20.445 |
| 3/420A | 27.2 | 26.441 | 25.845 |
| 125A | 34.0 | 33.249 | 32.600 |
| 1 1/432A | 42.7 | 41.910 | 41.116 |
| 1 1/240A | 48.6 | 47.803 | 47.009 |
| 250A | 60.5 | 59.614 | 58.622 |
単位: mm。管の外径は SGP・STPG 共通の値、R 管端の外径は d − a/16 の計算値です。
テーパ 1/16 とは?
軸方向に 16 進むと、直径が 1 変わる傾きです。長さ x では直径が x/16 変わります。R1/2 では、管端から基準径の位置までの 8.16 mm で直径が 0.510 mm 変わり、有効ねじ部の端(管端から a + f = 13.2 mm。a が基準寸法のとき)では 21.270 mm になります(計算値)。
そのため、ノギスで測る位置によって外径が変わります。手元のねじが R か G か分からないときは、実測でねじを判別で、2か所の外径からテーパを確かめられます。
NPT と PT(R・Rc)の違いは?
NPT は米国の管用テーパねじ(ASME B1.20.1-2013)で、山の角度は 60° です。R・Rc(旧JIS の PT。JIS B 0203:1999)は 55° で、別のねじです。どちらもテーパは 1/16 ですが、山数が違う呼びがあります。
| 呼び | NPT の山数 | R・Rc の山数 |
|---|---|---|
| 1/16 | 27 | 28 |
| 1/8 | 27 | 28 |
| 1/4 | 18 | 19 |
| 3/8 | 18 | 19 |
| 1/2 | 14 | 14(同じ) |
| 3/4 | 14 | 14(同じ) |
| 1 | 11.5 | 11 |
| 1 1/4 | 11.5 | 11 |
| 1 1/2 | 11.5 | 11 |
| 2 | 11.5 | 11 |
1/2・3/4 は山数も同じで、取り違えやすい呼びです。R・Rc 用のタップ・ダイス・ゲージは NPT には使えません。管の外径も違い、NPT の D(米国の管の外径)は 1/2 で 21.336 mm、JIS の鋼管 15A は 21.7 mm です。
このページの NPT は 1/16〜2 の10サイズで、値は規格原文とは未照合です。公開資料を見比べ、ASME の式と合うことを確かめています。
図面にはどう書けばよいですか?
記号と呼びを続けて書きます。例: R1/2(おねじ)、Rc1/2・Rp1/2(めねじ)、G1/2(G のめねじ)。 G のおねじは有効径の公差の等級を付けて G1/2A・G1/2B と書きます。
結果欄の「図面指示」から、そのままコピーできます。G のめねじには、計算した下穴径を添えた「G1/2 下穴φ18.9」の形もあります(下穴径は規格の値ではなく計算値です)。