設計・換算
材料記号(化学成分・機械的性質)
SS400・S45C・SUS304 などの材料記号から、JIS の表の化学成分と機械的性質(降伏点・引張強さ・伸び・硬さ)を出します。JIS G 3101・G 4051・G 4053・G 4303 の鋼材と、H 3250・H 5120 の銅合金(C3604・CAC406 など)の207種類を収録。
- JIS G 3101:2015
- JIS G 4051:2016
- JIS G 4053:2016
- JIS G 4303:2012
- JIS H 3250:2015
- JIS H 5120:2016
条件
大文字・小文字、空白、全角の文字はそろえて読みます。
規格と記号
種類の記号
SS400
一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101)
引張強さ 400~510 N/mm²
種類の記号(表1)
- 鋼材の形状と適用寸法
- 鋼板,鋼帯,形鋼,平鋼及び棒鋼(適用寸法 —(制限なし))
- 記号の読み方
- SS400 の 400 は、引張強さの下限(400 N/mm²)です。規格の附属書の対比表に、JIS は引張強さを鋼種名にしていると書かれています。表3 の引張強さは 400~510 N/mm²。
- 規格の適用範囲
- 橋・船・車両などの構造物に使う、一般構造用の熱間圧延鋼材(鋼板・鋼帯・形鋼・平鋼・棒鋼)の規格です。熱間押出形鋼も附属書JB で扱います。
JIS G 3101:2015(一般構造用圧延鋼材) 表1(種類の記号及び適用寸法)・表2(化学成分) 準拠
値は 2015年版の規格票の写しと照合したものです。現行の 2024年版は、改正原案と値が全欄同じでした。2024年版では、表1 に平鋼(厚さ 100 mm 以下)の行が足され、表3 が鋼板・鋼帯・平鋼・形鋼の表と棒鋼の表に分かれて、伸びの厚さの区分が細かくなっています。このツールは 2015年版の区分で出しています。
化学成分
表2 化学成分(%。溶鋼分析値)
- C(炭素)
- —
- Mn(マンガン)
- —
- P(りん)
- 0.050 以下%
- S(硫黄)
- 0.050 以下%
規定なし
規定なし
表2 の下の文: 必要に応じて,この表以外の合金元素を添加してもよい。
C・Mn の「—」は規定が無いという意味で、0 % ではありません。
JIS G 3101:2015(一般構造用圧延鋼材) 表2(化学成分) 準拠
機械的性質
降伏点又は耐力(N/mm²。厚さの区分は mm・注 a))
- 厚さ 16 以下
- 245 以上N/mm²
- 厚さ 16 を超え 40 以下
- 235 以上N/mm²
- 厚さ 40 を超え 100 以下
- 215 以上N/mm²
- 厚さ 100 を超えるもの
- 205 以上N/mm²
引張強さ(N/mm²)
- 引張強さ
- 400~510N/mm²
伸び(%。区分の寸法は mm)
- 鋼板,鋼帯,平鋼,形鋼の厚さ 5 以下
- 21 以上%
- 鋼板,鋼帯,平鋼,形鋼の厚さ 5 を超え 16 以下
- 17 以上%
- 鋼板,鋼帯,平鋼,形鋼の厚さ 16 を超え 50 以下
- 21 以上%
- 鋼板,平鋼,形鋼の厚さ 40 を超えるもの
- 23 以上%
- 棒鋼の径,辺又は対辺距離 25 以下
- 20 以上%
- 棒鋼の径,辺又は対辺距離 25 を超えるもの
- 22 以上%
5 号試験片
1A 号試験片
1A 号試験片
4 号試験片・表3 注 b)
2 号試験片
14A 号試験片
曲げ性
- 鋼板・鋼帯・平鋼・形鋼
- 180°
- 棒鋼
- 180°
内側半径 厚さの 1.5 倍・1 号試験片
内側半径 径,辺又は対辺距離の 1.5 倍・2 号試験片
- 表3 注 a) 形鋼の場合,厚さは,試験片採取位置の厚さとする。棒鋼の場合,丸鋼は径,角鋼は辺,六角鋼は対辺距離の寸法とする。
- 表3 注 b) 厚さ 90 mm を超える鋼板の 4 号試験片の伸びは,厚さ 25.0 mm 又はその端数を増すごとに,この表の伸びの値から 1 を減じる。ただし,減じる限度は 3 とする。
- 表3 注 c) 厚さ 5 mm 以下の鋼材の曲げ試験には,3 号試験片を用いてもよい。
伸びの「16 を超え 50 以下(1A 号)」と「40 を超えるもの(4 号)」は、厚さの範囲が重なっています。どちらの試験片で試験したかで、使う行が決まります。1 N/mm² = 1 MPa。
引張強さ・降伏点(耐力)は規格の試験で確かめる値で、「以上」の値は下限です。部品がその力まで耐えるという意味ではなく、設計では使う場面ごとの基準で決めた許容応力を使います。
JIS G 3101:2015(一般構造用圧延鋼材) 表3(機械的性質) 準拠
辺 40 mm 未満の形鋼・幅 40 mm 未満の平鋼(表JA.1)
辺が 40 mm 未満の形鋼と、幅が 40 mm 未満の平鋼の機械的性質は、附属書JA(規定)の表JA.1によります。降伏点と引張強さは表3 と同じで、伸びの値と区分が違います。
降伏点又は耐力(N/mm²。厚さの区分は mm・注 a))
- 厚さ 16 以下
- 245 以上N/mm²
- 厚さ 16 を超え 40 以下
- 235 以上N/mm²
引張強さ(N/mm²)
- 引張強さ
- 400~510N/mm²
伸び(%。区分の寸法は mm)
- 厚さ 3 以上 5 以下
- 21 以上%
- 厚さ 3 以上 5 以下
- 21 以上%
- 厚さ 5 を超え 16 以下
- 27 以上%
- 厚さ 5 を超え 16 以下
- 24 以上%
- 厚さ 16 を超え 40 以下
- 33 以上%
- 厚さ 16 を超え 40 以下
- 24 以上%
5 号試験片
14B 号試験片
5 号試験片
14B 号試験片
5 号試験片
14B 号試験片
曲げ性
- 曲げ角度
- 180°
内側半径 厚さの 1.5 倍・1 号試験片
- 表JA.1 注 a) 形鋼の場合,厚さは,試験片採取位置の厚さとする。
- 表JA.1 注 b) 厚さ 5 mm 以下の鋼材の曲げ試験には,3 号試験片を用いてもよい。
JIS G 3101:2015(一般構造用圧延鋼材) 附属書JA 表JA.1(辺が40 mm未満の形鋼及び幅が40 mm未満の平鋼の機械的性質) 準拠
前後の記号
JIS G 3101 の一般構造用圧延鋼材から、SS400 の前後の記号を表1 の順に5つまで並べました。行を押すと、その記号に切り替わります。
| 記号 | 引張強さ(N/mm²) | 降伏点(厚さ 16 以下)(N/mm²) |
|---|---|---|
| SS330 | 330~430 | 205 以上 |
| SS400(選択中) | 400~510 | 245 以上 |
| SS490 | 490~610 | 285 以上 |
| SS540 | 540 以上 | 400 以上 |
関連するツール
この数値の確かめ方
一般構造用圧延鋼材(JIS G 3101:2015)、機械構造用炭素鋼鋼材(JIS G 4051:2016)、機械構造用合金鋼鋼材(JIS G 4053:2016)、ステンレス鋼棒(JIS G 4303:2012)、銅及び銅合金の棒(JIS H 3250:2015)、銅及び銅合金鋳物(JIS H 5120:2016)の種類の記号・化学成分・機械的性質・基本質量の表は、規格票の写しの表と照合して一致しました(2026年11月)。G 3101・G 4051・G 4053 は鉄鋼の業界団体が公開している現行版の改正原案、G 4303 は材料商社とステンレスの業界団体、H 3250・H 5120 は銅材の商社・銅合金鋳物のメーカーなどが公開している資料とも見比べ、サイトの値の誤りは見つかっていません。
ページの更新日
照合の中身を見る
規格票の写しとの照合
- JIS G 3101:2015 表1・表2・表3 と附属書JA 表JA.1: 4種類の適用寸法、化学成分、厚さの区分ごとの降伏点又は耐力・引張強さ・伸び・曲げ性(235キー)
- JIS G 4051:2016 表1・表2 と附属書JB 表JB.1: 27種類の記号と、C・Si・Mn・P・S・Ni・Cr・Cu・Ni+Cr(301キー)
- JIS G 4053:2016 表1・表2: 40種類の記号と分類、C・Si・Mn・P・S・Ni・Cr・Mo・Cu と注の印(459キー)
- JIS G 4303:2012 表1〜表13・表21: 61種類の分類、熱処理の記号、化学成分、機械的性質、基本質量(1,455キー)
- JIS H 3250:2015 表1〜表8: 30合金・71記号、化学成分(表2・表3)、質別と径の区分ごとの機械的性質(表4 の79行)、フレアナット用・圧力容器用・導電用の値(表1〜表7 の1,317欄と表8 の12行)
- JIS H 5120:2016 表1〜表4: 45種類の種類・合金系・鋳造法の区分、主要成分と残余成分、機械的性質と参考の値、供試材(1,648欄)
表は、規格票の写しの表を2回、別々に読み取って突き合わせました。1回目は列ごとの縦長の帯、2回目は行ごとの帯で切り抜き、4規格・23表の2,450キーをプログラムで比べて、印刷どおりの文字と注の印の食い違いは0件です。表の注の文も2回の読みで同じでした。
銅合金の2規格も、規格票の写しの表を2回、別々に読み取って突き合わせました。1回目は列の帯、2回目は行の帯で切り抜き、2規格・11表の2,965欄(H 3250 の1,317欄、H 5120 の1,648欄)で、印刷どおりの文字と注の印の食い違いは0件です。H 3250 の表8(体積抵抗率の12行)は、1回の読みと、照合のときに倍率を上げた読み直しの2回で同じでした。用途例の文は、写しの画像で読んだ文が写しに埋め込まれた文字と同じであることを確かめたもので、2回の別々の読みではありません。
G 3101・G 4051・G 4053 は、現行版の改正原案(鉄鋼の業界団体の公表資料)の文字とも比べました。G 3101 は 2024年版の原案と値の210欄、G 4051 は 2023年版・2026年版の原案と243欄ずつ、G 4053 は同じ2つの原案と360欄ずつが、すべて同じです。
照合に使ったのは、インターネットで公開されている規格票の写しです。表は2回、別々に読み取って比べ、判定はすべて一致しています。写しは日本産業標準調査会(JISC)が公開しているものではなく、JISC の JIS 検索や購入した規格票での照合は、まだ行っていません。
メーカー・業界団体の資料との見比べ(2026年11月1日)
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材): 一致(2024年版で、表1 に平鋼の厚さ 100 mm 以下の行が増え、伸びの厚さ区分が 16 超え 40 以下・40 超え 50 以下・50 超えに分かれた。版の違いで、値は同じ)
鉄鋼の業界団体が公開している改正原案(2024年版の原案)と、材料商社の鋼種ごとの規格値のページ(2024年版と記載)
見比べた範囲: 改正原案とは、表2 の化学成分16欄、表3 の降伏点・引張強さ・伸び・曲げ性(2024年版は鋼板などの表3 と棒鋼の表4 に分かれているので、2015年版の区分を当てて122欄)、表JA.1 の72欄。商社のページとは、SS400 の化学成分4欄と機械的性質14欄
JIS G 4051(機械構造用炭素鋼鋼材): 一致(注 a)・b) の協定の限度は、2016年版の写しが「未満」、2023年版から「以下」。版の違い)
鉄鋼の業界団体が公開している改正原案2つ(2023年版・2026年版の原案)と、材料商社の鋼種ごとの規格値のページ(2026年版と記載)
見比べた範囲: 改正原案2つとは、表2・表JB.1 の27種類の化学成分(243欄ずつ)。商社のページとは、S45C の化学成分9欄と、機械的性質を規定していないことの記載
JIS G 4053(機械構造用合金鋼鋼材): 一致(Mo を規定しない17種類は、2016年版の写しが注の印「a)」、原案が「-」と表の下の文で、意味は同じ)
鉄鋼の業界団体が公開している改正原案2つ(2023年版・2026年版の原案)と、材料商社の鋼種ごとの規格値のページ(2026年版と記載)
見比べた範囲: 改正原案2つとは、表2 の40種類の化学成分(360欄ずつ)。商社のページとは、SCM440 の化学成分9欄と、機械的性質を規定していないことの記載
JIS G 4303(ステンレス鋼棒): 一致(資料側の誤りの3欄を除く)。商社のページは 2021年版と記載していて、載っている56種類の値は 2012年版の写しと全欄同じ
材料商社の鋼種ごとの規格値のページ(2021年版と記載)と、ステンレスの業界団体の JIS 鋼種の成分表(年版の記載なし)
見比べた範囲: 商社のページとは、56種類の化学成分564欄と、表8〜表13 の機械的性質534欄(SUS201・SUS202・SUS303Cu・SUS304J3・SUS316F はページが無く比べていない)。業界団体の成分表とは、オーステナイト系・フェライト系・マルテンサイト系の56種類の化学成分574欄。表21 の基本質量は、見比べられる公開資料が見つからなかった
JIS H 3250(銅及び銅合金の棒): 一致(資料側の誤りの3欄を除く。1つの資料の C 6804 の Cu・Bi と、C 3604 の元素の書き違い)。2000年版の表の C 2800 の5欄は 2015年版の写しと違い、2000年版の規格票を見ていないので、版の違いか資料の誤りかは未確認
伸銅品商社の快削黄銅棒のページ、銅材商社の棒の規格表(JIS H 3250 (2000) と明記)、銅材商社のカタログ、公的な中小企業支援サイトの質問と回答のページ(2021年2月)
見比べた範囲: C 3604 の化学成分9欄と機械的性質4欄(伸銅品商社)、2000年版の表の C 1020・C 2600・C 2700・C 2800・C 3601〜C 3605 の引張強さ・伸び・硬さ112欄、カタログの9合金の化学成分32欄、質問と回答のページの C 3604・C 6804・C 6931 の化学成分23欄(計180欄)
JIS H 5120(銅及び銅合金鋳物): 一致(1社の表の CAC408 の Sn・伸びと CAC411 の S の3欄は資料側の誤り)
銅合金鋳物のメーカー2社のページ(CAC406 のページと、青銅・りん青銅・鉛青銅・黄銅・高力黄銅・アルミニウム青銅の規格のページ)、銅材商社のカタログ(旧記号 BC6 の成分)、公的な中小企業支援サイトの質問と回答のページ(CAC401)
見比べた範囲: CAC406 の主要成分4欄・残余成分6欄・引張強さ・伸び・ブリネル硬さ(1社目)、CAC201〜CAC203・CAC301〜CAC304・CAC401〜CAC411・CAC502A〜CAC503B・CAC602〜CAC605・CAC701〜CAC704 の主要成分と、青銅・りん青銅・鉛青銅の引張強さ・伸び・ブリネル硬さ147欄(2社目)、BC6 の主要成分4欄、CAC401 の主要成分4欄(計168欄)。ビスマス青銅・シルジン青銅の鋳物は、見比べられる公開資料が見つからなかった
ステンレスの業界団体の成分表は、SUS416・SUS430F・SUS440F の S を「0.15以下」と書いていました。規格票の写しは 0.15 以上で、同じ表の SUS303・SUS420F と材料商社の表も「以上」なので、資料側の誤りに数えています。材料商社のページは、規格票の閲覧で確かめたと発行元が書いているもので、裏付けは改正原案より弱いものです。銅合金の棒の規格表のうち 2000年版と書かれた1つは、C 2800 の5欄が 2015年版の写しと違いました。2000年版の規格票は見ていないので、版の違いか資料の誤りかは分かっていません。
見比べたのはメーカーや業界団体などが公開している資料で、発行元の名前は載せていません。発行元がこのサイトを確認・推奨しているものではありません。
自動テストで確かめていること
- 照合した印刷どおりの文字(G 3101 の表1〜表3・表JA.1、G 4051 の表1・表2・表JB.1、G 4053 の表1・表2、G 4303 の表1・表3〜表13・表21)と、サイトのデータが全欄で同じこと
- 「以上」「以下」「~」の文字と、データの下限・上限の数が合うこと。「—」の欄は規定なしで、数を持たないこと
- 種類の数が 4・27・40・61 で、表1・化学成分・機械的性質・基本質量の表で同じ種類が同じ順に並ぶこと
- G 4051 の炭素の範囲が記号の数字の順に上がること、G 3101 の降伏点が厚くなるほど下がること、G 4303 の耐力が引張強さより小さいこと
- 銅合金の「未満」「を超え」「超~」の文字と、データの下限・上限の数と「含まない」の印が合うこと。H 5120 の残余成分の数だけの欄は許容最大値で、上限として持つこと
- H 3250 の表1 の71記号がすべて表4 の製品記号に出ること、同じ製品記号の径の区分が重ならずに続くこと、表4 注 a) の12合金が注の文の合金と同じこと
- H 5120 の参考の 0.2 %耐力が引張強さより小さいこと、導電率は CAC101〜CAC103 だけであること、印刷が空欄の欄は CAC406 の主要成分 S だけであること
規格の値ではないもの・未確認のもの
G 4051・G 4053 には機械的性質の規定がありません。S45C・SCM440 などの引張強さ・硬さは、規格に値が無いので載せていません。メーカーの参考値も載せていません。
G 3101 は 2015年版の区分で出しています。2024年版では表1 に平鋼の厚さ 100 mm 以下の行が足され、表3 が鋼板などの表と棒鋼の表に分かれて伸びの厚さの区分が細かくなっています(値は改正原案と同じ)。G 4051 の注 a)・b) の協定の限度は、照合した写しの「未満」ではなく、2023年版からの「以下」で出しています。
G 3101 の 2024年版、G 4051・G 4053 の 2026年版の規格票は読んでいません(改正原案と見比べただけです)。G 4303 は 2012年版の値です。2021年版の規格票と改正原案は読めておらず、2021年版と書かれた材料商社の表と全欄一致したことだけを確かめています。2021年版で増えたとみられる3種類(SUS323L・SUS327L1・SUS821L1)は載せていません。
基本質量を 1 cm³ あたりの g に直した値は、単位の換算(×1 000)です。規格の言葉は「基本質量」で、物性の資料にある密度の値とは別のものです。
H 3250 は 2015年版の値です。現行の 2021年版(2021年1月20日改正)の規格票は読んでいません。H 5120 は、規格書店の表示では 2016年版が現行で、日本規格協会の書誌では未確認です。
H 3250 の質別の記号(F・O・1/2H・H)は、規格票に意味の定義が無いので、記号だけを出しています。H 5120 の機械的性質は鋳物と同時に鋳込んだ供試材の値で、0.2 %耐力と参考の欄のブリネル硬さは、表3 注 a) の参考の値として分けて出しています。CAC406 の主要成分 S の欄は写しの印刷が空欄で、「—」とは別に「空欄」と出しています。
BC6 は今の規格票に無い旧記号です。銅合金鋳物のメーカー2社の公開資料を出典に、CAC406 に案内しています。ほかの旧記号は載せていません。
自分で確かめるには
規格原文は、日本産業標準調査会(JISC)(新しいタブで開く)の JIS 検索で閲覧できます。このツールの値は、JIS G 3101 の表2・表3、JIS G 4051・G 4053 の表2、JIS G 4303 の表3〜表13・表21、JIS H 3250 の表2〜表4、JIS H 5120 の表2・表3で確かめられます。
サイト全体の確かめ方と未確認の項目は、編集方針・データの確認方法にまとめています。
記号を一覧で見る
解説・よくある質問
材料記号から、JIS の規格票の表に書かれた化学成分と機械的性質を引くツールです。収録しているのは JIS G 3101 4種類・JIS G 4051 27種類・JIS G 4053 40種類・JIS G 4303 61種類・JIS H 3250 30種類・JIS H 5120 45種類(計207種類)。値は照合した年版の表の文字のまま出し、「以上」「以下」も表のとおりです。削りやすさ・溶接のしやすさ・さびにくさなど、JIS の表に無い性質は載せていません。
SS400 の 400 は何の数字?
引張強さの下限(400 N/mm²)です。JIS G 3101 の附属書の対比表に、JIS は引張強さを鋼種名にしていると書かれています。表3 の引張強さは 400~510(N/mm²)。降伏点(N/mm²)は厚さ(mm)の区分ごとに決まっていて、16 以下は 245 以上、16 を超え 40 以下は 235 以上、40 を超え 100 以下は 215 以上、100 を超えるものは 205 以上です。
S45C の引張強さや硬さは?
JIS G 4051 には、機械的性質(引張強さ・降伏点・硬さ)の規定がありません。規格が決めているのは化学成分で、S45C の炭素 C は 0.42~0.48 %、マンガン Mn は 0.60~0.90 %。熱処理をしたときの機械的性質は、受渡当事者間で協定することがあります。SCM440(JIS G 4053)も同じで、規定されているのは化学成分(C 0.38~0.43 %、Cr 0.90~1.20 %、Mo 0.15~0.30 % など)だけです。
SS400 の炭素の量は?
JIS G 3101 の表2 は、SS330・SS400・SS490 の C と Mn を「—」(規定なし)にしています。規定があるのは P(りん)と S(硫黄)で、どちらも 0.050 以下 %です。C と Mn の上限があるのは SS540 です。
SUS304 と SUS316 の違いは?
JIS G 4303 の表3 では、SUS316 にモリブデン Mo が 2.00~3.00 % 入り、SUS304 の Mo は「—」(規定なし)です。ニッケル Ni は SUS304 が 8.00~10.50 %、SUS316 が 10.00~14.00 %。固溶化熱処理の状態(表8)は、耐力 205 以上・引張強さ 520 以上(N/mm²)、伸び 40 以上(%)で、どちらも同じです。
SUS304 の比重(密度)は?
JIS G 4303 の表21には、棒の質量の計算に使う「基本質量」があり、SUS304 は 7.93×10⁻³ kg/(mm²·m) です。1 cm³ あたりに直すと 7.93 g です(単位の換算)。規格は比重・密度という言葉では書いていないので、ほかの資料の密度の値とは区別してください。
SUS304-B の B は?
棒であることを記号で表すときに、種類の記号の末尾に付ける −B です(JIS G 4303 表1 の下の文)。成分や機械的性質は SUS304 と同じ表の値です。記号の欄に「SUS304-B」と入れても、SUS304 を出します。
C3604 の伸びの欄は?
JIS H 3250 の表4 で、C3604 の伸びは「—」(規定しない)です。C3604BD-F の値は、引張強さ 335 以上 N/mm²、ビッカース硬さ 80 以上 HV。これとは別に、表4 の注 a) には、C3604 の棒(フレアナット用を除く)に硬さを適用するときは、引張強さと伸びを適用しなくてもよいと書かれています。記号の欄に「C3604BD-F」のような製品記号を入れると、表4 の当たる行に印を付けます。
BC6 と CAC406 は同じもの?
BC6 は旧記号で、今の JIS H 5120 には載っていません。銅合金鋳物のメーカー2社の公開資料が、CAC406(青銅鋳物6種)の旧記号として書いています。CAC406 の主要成分は Cu 83.0~87.0 %、Sn・Pb・Zn がそれぞれ 4.0~6.0 %で、表3 の引張強さは 195 以上 N/mm²、伸びは 15 以上 %。これは鋳物と同時に鋳込んだ供試材で確かめる値です。